やがて風景になるものづくり。ようび再始動!
  「微力は無力じゃない」 - ものづくりというコミュニケーション -

文 / 大島正幸

   
 
   
  だから、その時、僕は理解をするコトをやめた。

毎日、毎日、世界の色々なところで、エネルギーが生まれては、消えている
それは、ある物事から。現象から。

それは、天気が、すこぶる良いコトかもしれないし
それは、良い仕事や御縁かもしれないし
それは、約7年間築きあげてきた、HOMEが全焼することかもしれない
どれも、エネルギー

全焼という、強烈なエネルギーを体感したとき
感じたのは、喜怒哀楽ではなく
生きたい。という生存本能でした。
今でも、とても不思議です。僕の個体の生命の危機ではないのに、衝動的に、その強烈なエネルギーを感じて出た、衝動的な感情でした。

エネルギーを捉えて、感情となると、何かが生まれてきます
今回は、ツギテプロジェクトという、コミニティ、群れが生まれました。
これは自然発生的に広がって、呼ぶ。から、来てくれる。になりました。
誰かが作為的に、つくったコミニティではなく、みんなが群れた結果に出来上がった、みんなのコミニティだと思います。
それは人がもつ高いエネルギーから、価値を生み出す事を建築を完成させる事で証明もしました。

僕達、人は
個だと出来ないけど
群れると出来る、必殺技みたいな、ものづくり、エネルギーの創出があるのだと知りました。
微力を感じる社会と、時代で
微力は、無力でない事の証明です
微力の必殺技を知りました

僕は、ひとりなら感情が乏しくなると思います。
喜ぶことも、少し
哀しむことも、少し
誰かがいるから、頑張れる
喜んでほしいと、力が出る
哀しいことは、もっと哀しい
みんなといると、感情は膨らみます

強烈なエネルギーから、生まれた感情は、引力となり
いろんな人と出会う事が出来ました
それは、どんどん膨らんでゆき
述べ、600人を超える出会いが生まれ
大きな引力となりました

引力を継続すると、今度は時間を圧縮し始めました。
4〜5年位はかかる建築が、2年で出来てしまったり
2年で、何年も経ったかのように、顔が変わったり
初めての人と、とても身近になったり
とても濃厚に、時間を圧縮し始めました

なんだか、楽しくなって来ました

すると全焼の時よりも、大きなヤバイエネルギーになってました。
もはや、全体を理解し、コントロールする事は、不可能な渦潮のような、エネルギーです。
しかし、ふと、よくよく見ると
大変だけど、楽しそうでもありました

そのエネルギーのコミニティで行われる行為や、表情をみてると
あっ!っと、気がつきました。

コミニケーションって、コミニティに貢献できる能力かもしれない

だから、僕は、今起きてる複雑な現象を1つ1つ単純化して、理解するのをやめました。
やめるのは、とても迷いがありました。
理解出来ないけど、責任があるから。
誰かに迷惑が、もっとかからないかなぁ、とか思いました。

行為は
仲良しになる良いツールであり
コミニティを繋ぐツールでもあります

一緒に、歌を歌うことかもしれないし
一緒に、つくることかもしれない

スギの木の、ものづくりは優しい。
軽くて、誰もが削れるから。
人類が、スギの木と古くからの友人な理由の一端を知った気がします。
だから、スギで、つくるという行為は、いろんな人と仲良くなる出会いを
生んでくれました
縄文時代の合コンは、一緒に縄文土器をつくっていたのかも

僕達は、微力な生き物です
しかし、微力がゆえに、エネルギーを感受性高く受け止めれて
そこから、大きなエネルギーに転化して、何かを生み出す事が出来るのかも

個で感じる。「喜怒哀楽」
以外に
みんなで感じる。「笑」
という、感情を知りました。

1人では知りえなかった
みんなとだから、知りました
全焼という現象が、良い機会かどうかは、今でも、よく分からないけど
「笑」という感情が、ブーストするエネルギーの未来が、とても楽しそうな予感です。

感謝をこめまして
   
 
  また、つくれば良いよ。と
   
 
  ちよさん、スゲー
   
 
  スギダラのみなさんが、いっぱい来てくれました
   
 
  足利さんの背中に、謎の日焼けが出来る怪現象もありました
   
 
  建て方、1日目。虹も来てくれました
   
   
   
   
 

●<おおしま・まさゆき> ようび代表取締役

   
 
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