今、スギダラ天草が熱い!!
 

天草ヒノキのかおり

文/松坂和幸

   
 
   
  はじめに
 
熊本県の南西部に位置する天草市、スギ・ヒノキの成長は熊本県内でも比較的遅く、樹幹が円錐形状に成長する枝・葉の部分から精油(エッセンシャルオイル)を抽出し手作り・無添加で丁寧に製造販売しています。
 祖父の代から林業を営んでおり、高校を卒業後県外に就職したのですが、25歳ころ帰郷し数年間は家業を継ごうと父親とヒノキを植林してきましたが、父親の意向で家業は継がず、地元の建設会社に就職し昨年1月に定年退職しました
 「35年前に自分で植林し、下草刈して育てたヒノキで、世間の為に役に立つことはないか。過疎化する天草の地域起こしの材料にはならないか。」と退職前から考え始めたが、「本来の目的である幹の部分を建築材料にするには、世代を超えての管理・収穫になるのでまだ何年もかかるし...。」と思いつつ「間伐や枝打ちで廃材となる枝葉の部分で何とかならないものか、ヒノキの香りを持ち歩けないものか、他地域でも同じ考えの人はいないのか、やってる人はいないのか」等、疑問は発生しましたが、情報を収集し解決しながら水蒸気蒸留法という方法で、植物からの精油を抽出することを知りました。
 
   
  枝葉の採取
 

蒸留する枝葉は、35年前に植林したヒノキ、今まで手つかずで荒れ放題、枝葉は、上の方についており、手のこでは届かない。木登り器で登って枝葉を採取(直径3ミリくらいの大きさまでの枝の部分から葉っぱの部分)を6s計量し、工場に持ち帰ります。
蒸留に使う水は、工場の裏を流れる本町・広瀬川(平床川)の約1q上流にある天草市のパワースポット、百貫様から湧き出る水を使っており、百貫様まで汲みに行きます。
材料の採取、水汲み、機械の点検等で1日は終わります。

   
  蒸留
 

朝から、ヒノキの枝葉を2〜3pの長さに切断します。蒸留機に水と切断した枝葉を入れて点火します。それから6時間、火の調整・水の番をします。採れた精油は60ml前後になります。(材料の1%前後で、気温・湿度・季節・材料の状態によって違います。)火を止め、後片付け・清掃で1日の作業完了です。そして、それを3〜5ヶ月熟成させ製品となります。

   
 
 
     
  販売
 

 販売は、地元のマルシェ・TSUTAYA天草店 様・あまくさ元気村 様・ハイビーチ・リラックス 様・ネットショップ(kinokaori.theshop.jp)で販売いたしております。

   
  最後に
 

ヒノキは、日本(東北中部以南)と台湾にしか生息しません。天草ヒノキの香り(エッセンシャルオイル)は、天草の痩せた土地、気候・風土で年月をかけて育ったヒノキの枝葉の部分の精油です。
現在、天草市ふるさと納税・御礼品、2019年2月には、厳格な審査の結果、天草ふるさとブランド「天草謹製」にも認定されました。香りを体験された方には好評をいただいております。

   
   
   
   
 
   
   
 

●<まつざか・かずゆき> ヒノキアロマ 自営業

   
 
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