「杉コレクション2008」 報告
 

杉コレを振り返って

文/ 八木美紀
 
 

木材については、宮崎県が杉の生産量日本一であるというくらいしか知識を持っていなかった私が、昨年から木材需要拡大推進会議の事務局を担当することとなり、杉コレに携わるようになって、苦労したこと、感動したこと、人との触れ合いで助けられたこと、今後のことなどについて、思いつくまま書いてみました。

杉コレを担当することになったときは、全く何も分からずに、手探りの状態でした。そこで前の担当者に助言をいただいたり、自分なりにそれまで実施された「日向地区」や「宮崎地区」での取り組みを勉強して、事業の理解に努めました。

第3回の杉コレからは木青会のメンバーの人たちと一緒に企画から実施まで参加させていただきました。メンバーの人たちとの意見交換や討議など職場では経験しないことなどいろんなことを勉強させてもらいました。特に、このようなイベントではコミュニケーションや情報の共有が大切だということを学ばせていただきました。

   
  何もかも初めての経験だったので、1次審査終了後から最終審査会までの約1か月の短い期間で本当に作品は間に合うのだろうか?予算は大丈夫だろうか?と心配の毎日でした。しかし、そんな心配は取り越し苦労で、都城では見る人を驚かせるには十分迫力のある作品ができ、新たな杉利用の可能性を感じるとともに、製作に携わった人たちの意欲に圧倒されました。また、杉に触れて杉の素材としての良さや素晴らしさを再発見し、本当に感動しました。
   
 

第4回目の今年の杉コレは、昨年と比べて人手も予算も少ない中で開催しなければならなかったので、昨年以上に不安でした。しかし、実行委員長をはじめとする日向木の芽会の皆さん、各地区の木青会の皆さん、ボランティアの皆さんなど多くの方々のご協力をいただき、昨年とは違った杉の常識を超えたものや、全く違った視点から杉を活用したものなど、想像を遙かに超える新鮮で印象深い素晴らしい作品ばかりでした。

   
   
  昨年の製作状況 (連夜の作品製作お疲れ様でした)   今年、最も苦労された杉ボール
   
 

特に杉ボールの製作は、限られた予算の枠内でよくできたな〜と感心しました。人の匠の技にただた
だ感服するのみでした。この杉ボールの作成については、後日談として関係者の人たちが県内でできるところを探し回ったらしいのですが、予算の枠内で作ってくれるところがなく、東京の方で探し出し、材料を持って行き作っていただいたと聞き、まさかそこまで範囲を広げて作品を製作していたとは思ってもいなかったので、木青会の皆さんの行動力と、なんとしてもイベントを成功させたいという意欲・思いに感動しました。

杉コレは企画から実施までの中ではいろんな苦労や心配などありますが、そこには杉を中心にして、いろんな発見や感動、出会いなどがあり、私にとってはなくてはならないイベントの一つになっています。

杉コレは始まったばかりで県民の皆さんへの認知度はまだまだと思いますが、これからもこのイベントが発展し、県民の皆様に親しまれるものとなるように木青会の皆さんと協力していきたいと思っています。

   
   
   
   
  ●<やぎ・みき> 宮崎県木材需要拡大推進会議事務局/(社)宮崎県林業協会
杉コレクション2008実行委員会事務局 http://www.m-forest-a.or.jp/mokuzai/
 
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