特集 いよいよ迫った 日南飫肥杉大作戦
  杉コレ2009in日南 二次選考会概要レポート
文/ 千代田健一
 
今年も杉コレがまもなくやって来る! 今年は今までと一味も二味も違う。
11月7日、8日の二日間は杉コレに留まらず、様々な飫肥杉イベントが一斉に炸裂する!
何たって「史上最大の飫肥杉大作戦」なのである!
この作戦は
●第14回油津堀川まつり
●宮崎やまんかん祭り・杉コレクション2009 in日南
●にちなんにちなんだ飫肥杉商品大発表会
●全国杉産地の杉モノ展・古い杉道具・杉家具展(ミヤダラ主催)
といった4つのイベントで構成される。充実した内容・・・とか、そんな軽いものじゃない。飫肥杉に限定せずとも、これだけ派手な木材イベントは他に無い。正に史上最大の作戦! 眠れぬ二日間となるだろう!
   
  杉コレの2次審査になってようやく出番を得た広報宣伝部千代田がまずは、その審査の模様をお伝えしたい。本当に久しぶりの宮崎入りである(涙)。今回の2次審査、それだけのために集まったのではなく、実は他にもいろんなイベントが絡み合っている。と言うか仕掛けてある。
審査の前日には、今回の杉コレの開催地、日南市での「にちなんにちなんだ飫肥杉商品」開発プロジェクトの会議が開催された。
http://obidara.exblog.jp/11848167/
こちらも今回の飫肥杉大作戦の一環であることは言うまでもない。これまで世の中で例を見ない、自治体(日南市)と地元の木材製造・加工事業者、東京に本拠地を置く家具メーカー(内田洋行)、デザイナー(ナグモデザイン事務所)のコラボレーションによる共同開発プロジェクトなのである。この画期的なプロジェクトもいよいよ大詰め。最終仕様の確認が行われた。一方、このプロジェクトの商品カタログの制作も進められており、カタログ撮影のためのロケハンが会議と同時進行で行われた。何せ史上最大の作戦なので、手分けして進めないと手に負えないのである。
千代田は、カタログデザインを担当するナグモデザイン事務所の出水さんと一緒にロケハンに同行。ロケハンのみならず、レンガ館では実際の撮影も敢行。油津の古き良き時代の情緒を残す建物や風景の中に飫肥杉家具たちが当たり前のように溶け込み、見事に馴染む。
後日カタログ撮影ロケ本番を実施。本部ブログにレポートされているので、こちらも参照されたい。
http://sugidarake.exblog.jp/11977552/
   
  これら飫肥杉商品達は、「史上最大の飫肥杉大作戦」の中で「にちなんにちなんだ飫肥杉商品大発表会」として発表されるのであるが、既に10月1日から6日まで、宮崎空港オアシス広場にて先行発表されている。
http://obidara.exblog.jp/12038406/
既にご覧になったスギダラ関係者もいらっしゃると思うが、既にボルテージは最高潮に達しているようだ。う〜〜〜ん!立ち会った人達がうらやましい!!!
   
  「にちなんにちなんだ飫肥杉商品」開発プロジェクトの会議の後は、杉コレクション2次審査前夜祭が油津の商店街の中をスギダラ化して取り行われた。2次審査でも前夜祭をやるというこの大げさ感はスギダラらしいと言うか宮崎らしいと言うか・・・単に集まって親交を深めるだけではない。会場も例のにちなんにちなんだ飫肥杉商品で埋め尽くし、食材も宮崎自慢、日南自慢の素晴らしくおいしいものばかり。ちょうど誕生日が近い杉コレ審査委員長、内藤廣さんのサプライズバースディパーティまで仕掛けてある。盛り上がらないはずが無い。この徹底したエンターテインメント性、手抜きの無い創意工夫、実行して行くエネルギーは凄いとしか言いようが無い。とにかく主催者側、推進役の日南市、支援する人々、団体。すべての人々が気合い入りまくっている。久々にそんな熱い興奮の中に入った千代田は、「この雰囲気の中に戻って来た」と、感傷に浸る始末である(涙)。やっぱり来て良かった。宮崎に来るといつもそう思うのである。なかなかこの興奮は語り尽くせないが、事の詳細はオビダラ日記に詳しくレポートされているので、参照されたい。
http://obidara.exblog.jp/11874021/
http://obidara.exblog.jp/11848691/
   
 
   
  さて、前置きが長くなったが、杉コレ2次審査の方に移りたい。
今回、千代田が宮崎入りを果たせたのは、司会進行という役回りからである。今回も本選では若杉、千代田のWCコンビが司会を担当させていただくことになっているのであるが、2次審査もよろしく!ってな事で、深く考えずに参戦。事務局側では特に進行のシナリオがある訳ではなく、式次第の時間が決まっているだけ。後は勝手に進めてくれ、という宮崎の木青会らしい?段取りである。最終選考会の予習のつもりで臨んだ。久しぶりに上がったステージでのWCコンビのトークの切れ味は健在!・・・とは言い難かったが、とにかく元気に進行を進めた。地元の木青会日南十日会のエンターテーナー、エビちゃんこと蛯原さんに負けないように本選までには芸を磨いておかねばならないと密かに思った。
 
  若杉・千代田のWCコンビで司会
   
  今年の杉これのテーマは「堀川運河上向く杉のカタチ 〜笑えるデザイン〜」である。
運が上向くデザイン、単なる駄洒落ではなく、日南市の人々の想い、願いが込められたテーマなのである。
審査員も今回、杉コレ史上最高だと言える。第一回から審査員長を務めていただいている建築家の内藤廣さん。杉のデザインと言えばこの人、我らが杉王、プロダクトデザイナー南雲勝志さん。それから2次審査当日は所用で欠席された宮崎県木材利用技術センター所長の有馬孝礼さんのレギュラーメンバーに加え、宮崎県内の景観デザインを総監督として取りまとめて来られた土木設計家、篠原修さん、プロダクトデザイン界の巨匠、川上元美さんという超豪華な顔ぶれなのである。もちろん、主催者を代表して宮崎県木材青壮年会連合会会長の地元日南十日会のエース吉田利夫さんが加わる。
まず、会場のステージに並べられた1次選考通過作品30点を審査員の皆様に見ていただく。今回、特に目立ったのが、作品タイトルの面白さである。杉コレでは名前に洒落が入っていないと入選しないと思っている人も多いかも知れないが、今年はテーマが笑えるデザインなので、タイトルも笑えるものが多かった。それとスケール模型。模型の精度と言うか作りこみのすばらしいものが目立った。作者の気合い、意気込みがよく伝わって来る。審査員の皆さんもそれらの作品群を見て、笑顔がこぼれたり、感動している様子。とても和やかというか楽しい選考会となった。中でも一番ノリノリだったのは今回始めて杉コレの審査を引き受けていただいた、川上元美さんだ。審査しながら、作品の笑えるタイトル対抗して駄洒落を連発されていた。
 
  審査の様子
   
  一通り、個々に審査していただいた後、審査員の皆さんの票を集める。今回は、割とすんなり実物製作を行う10作品が決まった。例年、通過作品の製作難易度の問題等でやや揉めたりすることもあるのであるが、既に5回目なので、製作側の経験値も高まっていることもあるのであろうが、かなり難易度が高そうな作品があるにも関わらず、素直に審査員の選定に了承する。この作戦にかける意気込みと受け取った。
10点の入選作品に関しては既に、主催者団体「宮崎県木材青壮年会連合会」の公式ホームページとスギダラ宮崎支部、日南支所のブログ「オビダラ日記」に掲載されている。
また、本誌の特集「杉コレ2009in日南」二次選考会結果発表にて掲載されているので合わせて参照されたい。
ここでは、入選した10作品に対する審査員の選評を中心にレポートしたい。
   
 
   
  ●エントリーNo.0020 「森のおっぱい海へゆく」
  「笑えるデザイン」というテーマに応え、名前まで笑えるものになっている作品が目立った。まずは、「森のおっぱい海へ行く」であるが、森のおっぱい、つまりどんぐりのことを称し、そのようなタイトルを付けたのはスギダラ的というより審査員へのウケ狙いなのだろう。
この森のおっぱい、丹念に磨き上げられた模型の触り心地、滑らかな肌触りは最高だ!
スギダラに精通している人であれば、誰が製作したのか一目瞭然・・・かな?
用途としては、公園など人の集まるところに置かれる休憩場所、子供の遊び場と言ったところだろうか。模型の大きさは全長30cmほどであるから、実物大になると3mの巨大などんぐりになる。小さめの軽自動車くらいの大きさになるので、充分中に人も入れそうだ。問題は模型のように杉の一つの塊から削りだすような作り方にはならないことである。会場に来ていた都城木青会の皆さんは、この作品が入選したのを確認して、製作は似たような作品を作り上げたことのある自分たちが引き受けることになるのであろうと覚悟したに違いない。
作者の思惑通り?推薦はやはりこの人。推薦者南雲さんは、「名前が冗談ぽくってまずは笑えるが、実はこの技術はすごいんだ。」と解説しているのは、作者が誰なのかわかっているからか。10分の1模型の出来栄えは見事であるが、「実物大のものを製作しても、ほぼこの通りにできるのではないか」と期待を膨らます一方で、製作に当たる木青会のメンバーにさりげなくプレッシャーを与える。さて、2年前の杉コレ都城大会でグランプリに輝いた「森の待合所」に続き、杉の塊による造形物は難易度は高そうだ!
乞うご期待である!
   
  「森のおっぱい海へゆく」1/10模型   推薦者・南雲さん
   
   
  ●エントリーNo.0290 「木ん馬」
  「木ん馬」とは林業の盛んな地域で、かつて使われていた木材搬出用のそりの事である(らしい)。そのそりを現代に用途を変えて復活させようと言う提案である。土台にキャスターが付き、台の上には杉の椅子が取り付けられた乗り合い馬車のような格好をしている。デザイン的に意匠を凝らしたものではなく、形は至って素朴。昔ながらの「道具」としての木ん馬を彷彿させる。船頭の舵取り棒には人集めのための木魚があしらわれているところなど、細かいところに懲りまくっているのが微笑ましい。
推薦者の南雲さんは、まず、添えられたプレゼンボードの絵のうまさを評価。水墨画風のとても味わいのある絵である。
昔使われていた伝統的な道具を現代に残したいという作者の想いを受け、「きれいなデザインでは無いが、これからはこういったものも必要なのではないか。味と技のある作品である。」と語る。
実際に出来上がると、市民の人気者になることは間違いないであろう! 僕は乗るよりもこの木ん馬を引いてみたいと思った。
 
  「木ん馬」1/10模型
   
   
  ●エントリーNo.0520 「きになる木」
  審査員の方々が最も気になってたのがこの作品ではなかろうか? 特にデザインが優れているという訳ではなく、丸太に人型をくりぬいただけの単純で素朴なものであるが、これが使われている様を想像すると何とも愉快ではないか!
顔にあたる部分は穴が貫通してあって、景色が覗けると言う。ここから見える風景はいつもと違って新鮮に見えることだろう。
推薦者の川上元美さんは冒頭、「こんな駄洒落の効いたコンペは生まれて初めて。大変楽しく、活力があって良い。」とコメントし、会場を和ませる。杉コレでは当たり前になっている洒落が新鮮だったようで、審査自体を大いに楽しんでくれた。そんな中で川上さんの一押しがこの作品だ。親子そろって抱きついてる様子を連想し、本当にすばらしく微笑ましい作品であると、熱っぽく語る。皆同じ方向を向いているのではなく、角度を振ったりするといろんな光景が覗けて楽しいのではないかと、設置に関するアイデアもいただいた。おまけに「抱きつき杉」の方がいいと、既に名前まで変えてしまっていた。もう、ノリノリである。実際に実物を試用してみるのがとても楽しみな作品であるし、川上さんは一番に飛びつきそうだ。
   
  「きになる木」1/10模型   推薦者の川上元美さん
   
   
  ●エントリーNo.0550 「デコボコ」
  王様のアイデアとかで、釘状のピンが敷き詰められたパネル状の玩具を見たことがあると思うが、その巨大版と言ったところか。押し出した箇所が模様となって残る遊具で、実物大の大きさが2m角くらいあるので、ゆうに大人の人型を浮かび上がらせることができる。この巨大装置を飫肥杉で作ろうという試みだ。この作品、模型も気合いが入ってて、10分の1のスケールモデルもきっちり狙い通り動くし、原寸大の部分模型まで添えるという念の入れようだ。
推薦者、宮崎県木材青壮年会連合会会長の吉田利夫審査員は、「触ってみてとても楽しい。原寸大のモデルもあって非常に完成度が高い。」「文字を作って遊んでみるのもいいんじゃないか?」と評価。
   
  「デコボコ」1/10模型   推薦者の吉田利夫さん
   
   
  ●エントリーNo.0580 「ぐるりん舟」
  円形のヨットを思わせる巨大な遊具である。円弧状のリブフレームが球面を構成するよう組まれており、正に木造舟さながらである。360度、どの方向にも傾くようにできていて、中央のマスト部から張りめぐらされたロープをつかんで揺らして遊ぶ。推薦者篠原修さんは、まず、「孫ができてから、どうも子供のものが木になる。」と照れ笑い。「運河に浮かべて遊ぶと、親は心配かも知れないが、落ちても楽しいんじゃないか?」と楽しく遊べる遊具として期待感を述べられた。篠原先生は、陸上でもうまく使えるのではないかとコメントされたが、実はこの作品、陸上での使用を前提としたものである。デザインには舟の底板にあたる部分がないのであるが、篠原先生もイメージされているように運河に浮かべた方が遥かに楽しそうである。さて、本番ではどうなるか!
   
  「ぐるりん舟」1/10模型   推薦者の篠原修さん
   
   
  ●エントリーNo.0650 「便器って落ち着くよね」
  確かに笑えるが、そっくり便器の形をした杉のベンチならぬ、やはりベン木か!
プレゼンボードには「突然変異!(木→成長→便器)」とある。杉の切り株が突然変異で便器に成長するということに何の意味があるのか不明ではあるが、木製の便座と言うのは確かに心地良いものである。
推薦者は審査委員長、内藤廣さんであるが、まず内藤さんは、「このコンペならではのものがないとつまらない。」と切り出し、「まじめ腐ったアイデアコンペとかいくつも審査やっているが、杉コレはこれくらい行ってもいいんじゃないか!」・・・で、選ばれたのがこの便器である。
「家庭でも男の居場所はないじゃないですか?」と皆に無理に?(笑)共感を求めるシーンもあった。そんなに家庭で粗末にされているとも思えないが、とにかく内藤さんはトイレは家の中で一番落ち着く空間と言うことだ。「ほっと息を付くのは便所です! だから、この作品気に入ってます!」ときっぱり。
さて、堀川運河沿いにどういう景観が登場するか、楽しみである。
   
  「便器って落ち着くよね」1/10模型   推薦者は審査委員長、内藤廣さん
   
   
  ●エントリーNo.0760 「スギなべ」
  なべと言うより、巨大な杉のお皿である。直径1.8mのお皿は底が球面になっていて、乗っかるとシーソーのように動くはず。昼寝したり、おしゃべりしたり、食事したりと、みんなで楽しめる遊具である。
推薦者は集成材工場を営んでいる木青会・吉田会長。「彼女と一緒に寛いだり、子供と家族で一緒に写真を撮りたくなる作品。」であると、自分自身が使用しているイメージを妄想?していたようだ。
スケッチや模型を見ても、この作品は集成材を削り出して製作することが想定されており、吉田さんの腕の見せ所でもあろうかと思う。「森のおっぱい」と共に仕上がりがとても楽しみな作品だ。
 
  「スギなべ」1/10模型
   
   
  ●エントリーNo.0990 「杉のかざぐるま」
  その名の通り、杉の板で作るかざぐるまである。堀川運河の風景の中に風の動きとかざぐるまの羽音、杉の香りを奏でようという景観に情緒をさりげなく添えるような作品だ。
推薦者篠原修さんは、「これはきれいだ!」とストレートに評価し、これを何本くらいつくったら良いか気にしているご様子。南雲さんは「最低100本くらいはないと!」という、杉コレ的には結構常識的な見解を見せる一方で、篠原先生は、「それはさすがに大変じゃないか。」と主催者の製作の苦労に対して、木遣うお言葉を・・・さて、木青会の皆さんは、作るんだったらとことんやろう!という見解になるか30本くらいで勘弁して欲しい。となるか、最終審査会まで楽しみである。
 
  「杉のかざぐるま」1/10模型
   
   
  ●エントリーNo.1010 「ファンキー・ファニー・フェ−ス」
  オブジェとも遊具ともつかぬ作品であるが、風の力を利用して、目や舌の部分を動かしたり、シャボン玉が出てきたりして、いろんなおどけた楽しい表情をつくりだそうと言うものだ。推薦者の内藤審査委員長は、「他の作品と異なり、自ら動いてまちを楽しませてくれ、割と静かなあの空間に動きを与えてくれるお祭り道具」であると評価。動きものであるだけに、実物は期待通り動くものにして行かねばならないので、製作者側にはややプレッシャーがかかる作品と言える。  
「ファンキー・ファニー・フェ−ス」1/10模型
   
   
  ●エントリーNo.1040 「運河上昇レース」
  人力ボートなのであるが、水かきの付いたスキー板のようなものが推進装置で、提案には5台ほど作って競争したい旨が書かれている。これは正に杉コレのイベントのために考案されたような作品だ。杉コレの最終審査では会場となる堀川運河で実際に使って見ることになると思う。提案通り、5台でレースできるかは、主催者宮崎県木材青壮年会連合会の気合い次第か?!
推薦者の川上元美さんは、杉コレのイベントに打って付けのこの作品を評価するのに駄洒落を考えるが思いつかず、言葉に詰まるも、「一人用、二人用、10人用という風にいろんな競争ができるようにするととても楽しいイベント道具になるのではないか。」と提案を加速する。「出来上がったら、乗るのを楽しみにしている。」と、乗船も表明。是非、実際に乗っていただき審査員同士で競って欲しい。もちろん勝った人は運が上昇するが、負けても運河は上昇できる。
 
  「運河上昇レース」1/10模型
   
 
   
  以上、10作品が厳正な抽選の結果・・・ではなく、そうそうたる審査員の皆さんにより早々に選定された。今回はあまり揉めることもなく、内藤審査委員長の言葉にもあったように杉コレらしい作品が2次審査を通過した。「堀川運河上向く杉のカタチ 〜笑えるデザイン〜」と題し、作品を募ったのであるが、どの作品もウイットに富んでいて、日南に笑顔を運んでくれそうなものばかりである。11月の最終審査に向け、宮崎県木青会各会団総出で実物の製作に当たっている。きっと実物を前にした時に、関係者だけでなく、会場に集まってくれる皆さんのあふれんばかりの笑顔が見れることと思う。木青会の皆さんは製作の方、頑張っていただき、笑えるくらいすばらしい出来栄えの実物を作り上げていただきたいし、僕も最終審査の司会進行を受け持つ立場で大いに笑いを取って行きたいと思う。さて、最終審査でグランプリに輝くのはどの作品か!? ん〜〜〜〜、早く実物が見たい!
史上最大の飫肥杉大作戦! いよいよ大詰めだ! みんなで頑張ろう!
そして、11月7日、8日は日南に集い、みんなで大笑いしよう!!!
   
   
 
   
   
  <おまけ>
  2次審査選考会の後に行われたシンポジウム「日本の未来と杉のデザイン」−飫肥杉は日南を救えるか−
千代田的には2次審査の司会に来たというより、このシンポジウムを聞くために来たというのが主目的だった。日本をいや、世界を代表する、建築、土木、プロダクトデザイン、それぞれの分野の第一人者が一同に介して、日本の未来を語るのである。もう、とんでもない興奮ものである。それにステージにセットされた南雲さんデザインの屋台がパネラー席になっているのも斬新で、誰かが言ったように「世界初の進歩したシンポの形」と言えるかも知れない。
   
   
  パネラー席は南雲さんデザインの屋台   ステージ上ににズラリと屋台が並ぶ
   
 

とてもこの場で語り尽くせる内容ではないが、杉のデザインに関わらず、デザインで何ができるのか?ということや杉をもっと見て行くことによってデザインにできること、社会を良くしていけることがまだまだあるんだ、という可能性が語られたと思う。
このシンポジウムについてもオビダラ日記にレポートが掲載されている。パネラーの方々に語っていただいたことがメモされているので、この素晴らしい試みの雰囲気を感じ取っていただければと思う。
http://obidara.exblog.jp/11874266/
こんな素晴らしいシンポジウムが大都市でも無い日南市で開催されているといところが面白い。日本全国でやって欲しいという声が聞こえて来そうである。土木、建築、デザイン、林業、製材業といった分野を問わず、「杉」という日本古来の木には日本の未来を語って行く上でとてもいい切り口になる材料であると感じた。これからの日本のことを語るには「杉」が一番いいかも知れない。(ち)

   
   
   
   
  ●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長
   
 
Copyright(C) 2005 GEKKAN SUGI all rights reserved