連載
  杉で仕掛ける/第35回 「海杉の妄想『杉のことなら世界のウチダ』計画」
文/ 海野洋光
   
 
先日、杉ダラ広報部長の千代田さんと電話で話をした。話のテンションがあがってしまって、弥良来杉の腕試しコンペの審査会場をなぜ、(株)内田洋行本社ビルにしたのか?理由を聞かれもしないのに、答えはじめた。
   
  「千代田さん!(株)内田洋行を木材の情報が集まる場所にしたいです」
これだけでは、たぶん、誰も理解してくれないだろう。
電話の向こうの千代田さんは、「とうとう、杉のバイキンが頭に来てしまったか!」と心配したことだろう。
とにかく、海杉は、勝手に妄想しているのです。
妄想です。
   
  でも、この妄想が、杉ダラ活動には、大切だと感じるのです。それでは、海杉の妄想「杉のことなら世界のウチダ」計画を少し、披露しましょう。
   
  ロイズという会社を知っていますか?ロンドンにある世界的な保険市場です。巨大な保険機構ですが、はじまりは、エドワード・ロイドさんが、開いた小さなコーヒーショップでした。貿易商や船員が、たむろするお店で、ロイドは、最新の海事ニュースを発行するサービスを始めました。それが、大変、評判になり、次第に海上保険を独占するようになったそうです。
  この話を内田洋行に勝手に当てはめています。「杉」の情報が次々に集まるようになり、何をするにも杉ならば、「ウチダ」と言う風になればと考えているのです。本業ではない顧客の喜ぶ情報を提供することによって、精度の高い情報が集まるシステムは、別にロイズだけではありません。
  例えば、「ミシュラン」この会社は、食のランク本で有名ですが、本業は、タイヤ屋さんです。次に「ギネス」世界一の認定会社ですが、元々は、ビール会社です。これらの会社の共通点は、はじめから目指していない点と有益な情報を提供する点です。日本の企業は、情報を発信する能力が不足しているのです。それも、極端にコアな情報発信力です。
  世界では、環境問題における木材の情報は、ますます重要性が上がります。日本の多くの企業も、環境問題に対しての対応を企業貢献的イメージ広告的に使いますが、どうしても、森林保護や植林に目が向かいかちです。木材の情報の重要性に気づいていないのです。木材に関係ない内田洋行が始めているこの点が、大切なポイントなのです。いえ、このことに気づいた社員がいること事態が、奇跡のようなことなのです。その方の妄想は、海杉よりもはるかにでかいと感じています。
   
  杉ダラのエネルギーは、「妄想」だと言うことに気づき始めました。
   
  さあ!みなさん!思いっきり妄想しましょう!!
   
  エネルギーが溢れますよ!!
   
  それでは、妄想をエネルギーに変える手順を教えます。
   
 
1. 妄想を紙に書く。
2. 妄想を人に話す。
3. 妄想に順番をつける。
4. 妄想に共感してくれる仲間をさがす。
5. 妄想に近い、パーツを集める。どんな小さな情報も手に入れるようにアンテナを高くしておく。
6. 妄想を言い続ける。決してやめない。
   
  小さな成功事例が、大きなエネルギーになるはずです。それでは、杉ダラ活動に励んでください。
   
   
   
   
  ●<うみの・ひろみつ>木材コンシェルジュ
ほぼ、毎日更新しています。ブログ「海杉 木材コンシェルジュ」 http://blog.goo.ne.jp/umisugi/
2009年3月31日をもって、日向木の芽会 を卒業しました。
海野建設株式会社 代表取締役 / HN :海杉
月刊杉web単行本『杉で仕掛ける』:http://www.m-sugi.com/books/books_umi.htm
   
 
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