これまで「チェーンソーの選び方」を書いてきたわけですが、前号までで購入、使用方法などの話は終えました。
そこで、ここは原点に返り「なぜチェーンソーの購入を勧めるのか」について書いてみたいと思います。
そもそもここは『月刊杉』のweb版。
なぜ私がここで一見畑違いのような文章を綴ってきたのか。
次、重要ですよ。
杉(木)は伐って使う必要があるからです。
杉はいまや一部を除いて日本中に植えられ、そして放置されています。それは杉林の手入れをしても、採算が合わないからです。
ちなみに、山の手入れが遅れている原因について、山林作業者の高齢化、後継者不足がいわれますが、違います。
採算が合わない、つまり儲からないから山が木が放ったらかしになるのです、はい。
働きたい人がいる、そして手入れが必要な山はあるのに仕事が無い、なんてことがあるわけです。んま〜、それはまた別の機会に。
「森林保護、環境保護のためには木を伐ってはいけません!」
いや、おっしゃることはよくわかります。
でも伐って使った方がいい場合もあるのです。人が植えて採算が合わないという人間側の都合で放ったらかしにされている山です。
光が差し込まず、草も生えていない暗〜い林。皆さんのイメージする人工林ってやつですね。
こんな人工林だってきちんと手入れ、具体的には木が若い時には下刈り、大きくなってからは枝打ちと間伐をすれば、天然林よりも植生が豊かになることもあるんです。
(例えば、こちら。http://www.re-forest.com/hayami/virtual/index.html)
自然の都合ではなく、人間の都合で手入れされなくなった山林。ここに手を入れる時に必要なのが、そう我らのチェーンソー!!
チェーンソーでどんどん木を伐ろう!切ろう!そして使おう!
木の家って気持ちいい。
木の製品て気持ちいい。
「木は生きているから」なんて説明を受けるとどこか納得してしまう経験ありませんか。
木は伐られても生きているのかもしれません。
「私もチェーンソー使いたい!」
「チェーンソー使ってるけど、伐った木はどうしよう?」
そんなあなたがスギダラな人だったら、ぜひぜひ「伐採計画(http://www.bassaikeikaku.com/)」に参加してはいかが。
また、森林ボランティアに参加するのもいいと思いますよ。
私の「出来杉計画(http://dekisugikeikaku.way-nifty.com/up/)」も見てもらえたらなにか木になるものがあるかも。
終わりに一つ提案を。
手入れが必要な山がありました。そこに手を入れる許可をもらいました。そしてチェーンソーで木を伐りました。
さて、もうお昼です。
お弁当を食べる前に、自分のお箸を作るっていうのはどうでしょう?
伐った木の枝を削って作ってもいいし、丸太を割っていって作ってもいいのでは。
うまく出来る人、出来ない人。たくさん作ってお土産にする人。一つを丁寧に作る人。
たかがお箸、されどお箸。ぜひ、チャレンジを。
(完)
私のこの連載は終わりますが、チェーンソーのこと、山仕事のこと、その他もろもろ、質問があればいつでもどうぞお気軽に。
|