特集2 第三回吉野貯木まちあるき&貯木本発行
  「木と生きる吉野貯木」
文/写真 石橋輝一
 
 
  ちょぼくブック発刊記念の第3回吉野貯木まちあるき(http://yoshinochoboku.okoshi-yasu.net/)を2014年3月29日に無事開催することができました。全国から駆け付けてくれた皆さん、工場見学を受け入れてくれた吉野貯木の皆さん、メイン会場の出展者の皆さん、運営スタッフの皆さん、多くの方のご協力のおかげです。本当にありがとうございました。
   
 

僕が2005年11月に吉野貯木に戻り、製材の現場に入ったとき、木の美しさ、楽しさ、難しさ、先人の木使いの上手さを仕事の中で体感し、たくさんの感動を得ました。「吉野杉をハラオシしよう!」の連載当初は、この感動を知ってもらいたいという想いで、製材所に関わる仕事をできるだけ細かくご紹介させていただきました。

この連載がきっかけで、工場見学に来てくれた方もいました。現場で現物を見ながら、木の話をすると、よく伝わりますし、感動を共有できる喜びが溢れます。林業再生という大きな問題にとって、とても遠回りかもしれませんが、この共感の連鎖が大切なんだと感じました。この経験がまちあるきの開催に繋がっています。

吉野貯木は、まち全体が製材所。38軒の木材関連工場が日々、木の暮らしを営んでいます。近鉄電車の吉野神宮駅に降り立つと、木の香りに包まれます。

製材所の仕事は、丸を四角にするだけのシンプルなものですが、一本の柱、一枚の板には50年、100年という年輪とともに、木と共に生きるための知恵と想いが刻まれています。吉野貯木に一歩足を踏み入れてもらえれば、あちらこちらの工場で、その光景を目の当たりにすることができます。

ちょぼくブックを片手に、吉野貯木に遊びに来て下さい。工場によっては事前に見学予約が必要なところもありますが、まちを歩くだけでも、桟積みされた木材、行き交うフォークリフト、原木丸太を積んで走るトラック、味わい深い木造倉庫と、ここでしか出会えない風景を楽しむことができます。もし、迷ったら、吉野中央木材にお越しください。ご案内させていただきます!

木のまちの日々の営み、“人と木”をお楽しみください。吉野貯木でお待ちしております!

林業は50年、100年という長い時間と、多くの労力と想いを必要とします。ひとつの時代、ひとりの人間だけでは出来ないものです。感動を共感できることに感謝して、今の時代を歩んでいきたいと思います。

   
 

やっ樽で〜!
桶!

   
 
  吉野貯木まちあるきの出発式。スギダラ関西のハッピがずいぶん体に馴染んできました。このハッピとともに歩んできました。
   
 
  第3回吉野貯木まちあるきの記念写真。吉野林業らしく、高密度!
   
 
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  ●<いしばし・てるいち> 吉野杉・吉野桧の製造加工販売「吉野中央木材」3代目(いちおう専務)。杉歴8年。杉マスターを目指し奮闘中!
吉野中央木材ホームページ: http://www.homarewood.co.jp
ブログ「吉野木材修行日記」: http://homarewood.exblog.jp/もよろしく!ほぼ毎日更新中です。

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