連載

 
スギダラな人びと探訪/第11回
文/写真 千代田健一

杉を愛してやまない人びとを、日本各地に訪ねます。どんな杉好きが待ち受けているでしょう。

 

スギダラ群馬ツアーに集った人々
◆前夜祭    

昨年の10月に秋田に行って以来のスギダラツアーがようやく実現しました。

去る5月20日、21日の2日間で、本部からも比較的近い杉産地、群馬を訪れました。今回は総勢32名、今までのツアーの中でも最大のものとなりました。しかもですよ、ゴールデンウィーク明けのこの時期にわざわざ福岡、大分から参戦してくれた熱心な会員さんもいました。ご存知、「スギダラ北部九州」のチーム1/4世紀、イケ杉さんと薫スギさんのお二人です。

 

ご存知の読者の方も多いかと思いますが、イケ杉さんと薫スギさんは、独自のブログページを立ち上げ、ものすごい勢いで広報宣伝活動をしてくれています。→http://sugikyu.exblog.jp/その独特の文体と目の付け所が面白く、スギダラ界に新しい賑わいをもたらしてくれました。森林関係のセミナーなどに参加してはそこで知り合った方々に直にPRしてくれ、続々と新規会員を増やしてくれています。ちゃんとスギダラ倶楽部の名刺まで作って配ってるだけでなく、自分達のマスコットキャラ「杉九」くんまで持っているんです!

  

これが杉九くん。イケ杉さんはバーニングペンという焼きゴテを使ってひとつひとつ手描きで作っているそうです。つまり全部表情が微妙に違うんです。これが絶妙にいい味出してて、今、スギダラ倶楽部で話題騒然となっています。作っているのは大分県中津江村で杉オンリーのクラフト工房を営んでいるイケ杉さんなので、杉九マークの付いたスギダラ製品が世に出るのもそう遠いことではないかもしれませんね。

で、この二人、せっかく群馬まで行くのだからと、前日入りしてスギダラ本部の総本山、ウチダラ洋行のスギダラオフィスを訪問してくれました。その時のレポートはスギダラ北部九州のブログにアップされていますので、参照ください。 →http://sugikyu.exblog.jp/m2006-05-01/#2273936

その後、ウチダラオフィスの見学&ミロモックル関根さんの発案により、会員の志村さんが営むスギダラバーで前夜祭を行い、ツアーに出る前から大騒ぎしていました。

これが「杉九」くん

   

 

女性会員が多いというスギダラ倶楽部の特徴を裏付ける写真ですね。ツアーにはご一緒できませんでしたが、前夜祭にはスギダラ3姉妹ののりすけさんも参加。

話が冒頭から脱線した感がありますが、今回の群馬ツアー、イケ杉さんと薫スギさんの北部九州勢が勢いを付けてくれました。旅費だって相当かかってるはずですが、もう、止まるところ知らずって感じで爆走してくれています。

     
◆第1日目
 
さて、今回の群馬ツアーですが、ことの発端は杉王さまが日頃、各地の景観デザインで一緒に仕事をされているヨシモトポールの由井社長が法人会員として仲間になってくれたところから始まります。ヨシモトポールは元々群馬で材木業からスタートされ、コンクリートポール、スチールポールの製造と発展してきたメーカーです。ポールとだけ言うとわかりにくいかもしれませんが、要は街中に立っている電信柱、信号、街灯、交通標識等、あらゆるポール状のものを製造されているポールの総合メーカーさんなんです。 詳しくは→http://www.ypole.co.jp/index.html
南雲さんの作品も掲載されています。

由井社長は我々が吉野や秋田まで産地ツアーに行っていることをお聞きになり、「そんな遠くに行かなくても、俺が地元の杉自慢してやる!」とばかりに、ヨシモトポール発祥の地、群馬の杉をご案内していただけることになりました。随分前からお話はあったのですが、なかなかツアーの段取りがつかず、ようやくこの5月20日、21日に実現いたしました。
ツアーの段取りは、会員で前回の秋田ツアーにも参加してくれたヨシモトポールの鈴木さんが中心となってやってくれました。訪問先の選定、交渉に2度も現地視察してくれて、実に充実したツアーとなりました。鈴木さんはもとより、現地でご協力いただいた森田工場長をはじめとするヨシモトポール群馬工場の皆様にはただただ感謝するのみであります。

まず最初に訪問したのは藤岡市にある県産材センター。今回のスペシャルゲスト、群馬県県議会議員の田所議員さんからご挨拶いただき、群馬県の林業、製材業の実態について説明を受けました。冒頭から今までのツアーと違う雰囲気ですよね。研修ツアーみたいな感じです。

このセンターで扱っているのは杉材のみで、しかも3m材だけを効率的に製材してゆく巨大なラインを持っていました。丸太のカット、皮むき、方向調整、製材、乾燥まで一貫したオートメーションの装備を持っているのですが、中でも柱材に製材する機械は何と1本たったの12秒で行えると言うことでした。カットされた材は7.5日ほどかけて乾燥されるのですが、その乾燥炉の燃料には、丸太の皮をはいだ樹皮や製材の時にカットされて不要になる部分のチップ(製材と同時に細かく粉砕される仕組み)を使っているとの事。

燃料となる樹皮に群がる参加メンバー。この写真を見るといかにも若い女性会員が多いって感じがしますよね。こういった施設の見学は背広着た中高年の男性が一番多いでしょうから、訪問の受け入れ側も何となく調子狂うかもしれません(笑)。小町さんの横に写っているのが、宮崎支部の宴会部長・森山さんのお嬢さん、マキさんです。今年の4月から東京の大学に通われているので、お父さんの代わりに参加してくれました。最年少参加メンバーです。

その後乾燥した材をプレーナー加工して、選別、出荷となるのですが、ここまでやって初めて商品として出せるものとはじかれるものがわかるということを多くのメンバーが初めて知りました。見学に行った時も商品として出荷できない材がかなり積み上げられているところを拝見しましたが、どう見ても立派に使える材なんです。少なくともスギダラファニチャーとしてテーブルなどで使うには持って来いという感じなんですが、外国産材や他の地域の材と張り合うには厳しい品質基準を設ける必要があるのでしょうね。そういうのを見ると何か居たたまれない感じがするのですが、そもそもそれでも建材としての競争力が現在の市場で高いわけではないので、訳あり材の有効活用以前の問題なのです。
個人的に感じたのは、これだけの装備と効率化に見合うだけの市場を取り戻せるのか?という疑問でした。ともあれ、群馬県の県産材普及の意気込みは大いに伝わる施設だったと思います。問題はここから先ですね。効率化、省力化、エコ対応の次は材自体が持っている素材としての魅力のアピール、活用術の提案が必要だと思いました。

次は多賀郡神流町というところで刃物の製造を営まれている天野刃物工房さんにお邪魔しました。
秋田の安保さんのところに引き続き、今回も鍛冶屋さんを訪問したのはちょっと訳があります。南雲さんが鉄好きということもあるのですが、今回のツアーのもうひとつの目玉、枝打ち作業を地場の多野東部森林組合の枝打ち名人・新井さんが指導してくれる予定で、その名人の使っている鎌に大きな特徴があるからなのです。普通は鎌の内側だけに刃がついていますが、名人が高いところの枝打ちをするために使っている鎌は外側にも刃が、つまり両刃になっているんです。
「新勝流」と言う名で特許を取得しているもので、それを作っているのが天野さんなのです。 詳しい情報は→http://www7.wind.ne.jp/amano-hamono/amano-hamono.htm
現在、天野刃物工房は4代目。新勝流の語源となった考案者の新井勝之助さんと共同でその枝打ち用鎌を開発したのが先代のお父様。息子さんはその魂と伝統を受け継ぎ、世にも珍しい独特の風合いを持った刃物をつくり続けています。まあ、とにかくその製品というか作品というか、あまりにも美しいもので、一生、いや、何代にも渡って使える本物の道具でした。その製造過程のお話を天野さんの仕事場でみんな聞き入っていたく感動していました。本物の道具を作る本物の職人との出会いでした。こういう人がいる地域というのは本当に素晴らしい。別に世の中を捨ててる訳ではありませんが、こういう出会いがあるとつくづく「世の中捨てたもんじゃない」と思ってしまいます。

初日の最後は宿泊先に近い、藤岡市下日野の横田材木店を訪問。
横田さんは、住宅用の床柱をメインに材木の販売をされていて、店内には所狭しと様々な種類の銘木が立ち並んでいました。

その中でも最も高価なのが黒柿という材で、多くの芯の部分が真っ黒な材でした。その他、ほとんどの材が4mを超えるものばかりで、横田さん曰く「4m材でないと家とは言わん」とのことで、日本の住宅建築の伝統を守り続けていました。だとすると最初に訪問した県産材センターの3m材でつくる家は本物じゃないということになりますが、現代の生活スタイルに合うようにするためには互いの歩み寄り、工夫が必要なのだと思いました。

 
  県産材センター研修室にて。左が田所県会議員、右は由井社長

 
  まじめに?お話を聞くスギダラメンバー。

 
  案内役は組合の東泉さん

 
 

これは乾燥炉。10基が整然と並んでいた。

 
  丸太の皮をはいだ樹皮や製材の時にカットされて不要になる部分のチップを見て大喜びの人々。特に女性に人気があるようです。
 
 

天野刃物工房さん

 
  4代目の話を熱心に聞く。す、すごい!

 
 

熱心に想いを語ってくれた四代目。

 
  三代目がつくられた鎌

 
  銘木を扱っている横田材木店さん


さて、その後宿泊先の猪ノ田温泉郷 久恵屋旅館に到着し、温泉に入り懇親会、講演会に入ってゆきました。

今回、宴会の席で単に親睦を深めるだけでなく、前半は講演会的な仕立てにし、参加した皆さんに杉のこと、林業のこと、ものづくりのこと、地域活動のこと等、それぞれに語っていただきました。
まず、今回のツアーを企画・プロデュースしていただいた鈴木さん、群馬工場の森田工場長を始めとするヨシモトポールの皆様にご挨拶いただきました。工藤さんは、秋田に引き続き大阪からわざわざ参加してくれました。本当に恐れ入ります。

今回は地元から多数の素晴らしいゲストをお招きしての講演会となりました。
まず最初に県会議員の田所さんから県産材と群馬の取り組みについてのお話がありました(実は田所さん、元ヨシモトポールの社員だったとのことで、その縁で今回のツアーにご参加していただきました)。次に地元の森林組合の多野東部森林組合・山田指導課長から地元の森林保全活動についてお話をいただいた後、次の日に予定されている枝打ちの事前指導を同森林組合の枝打ち名人の新井さんからしていただきました。なぜ、枝打ちをやるのかという基礎から枝打ち作業の概要を聞く中で、参加メンバーは枝打ち等の手入れが木材をうまく使ってゆくためにいかに重要なのか改めて確認しました。名人のお話を聞いて、皆さん翌日の枝打ち体験に意欲を高めていたようです。

話が盛り上がってきて、もう居ても立ってもいられなくなった、今回のナビゲーター役の大親分、ヨシモトポールの由井社長が満を持しての登壇です。由井社長からはご自分がヨシモトポールを興してきた歴史を交え、日本の森林、杉だけでなく日本が歩んできた木との関わりのことについて語っていただきました。植林の歴史は近代に始まったものではなく、縄文時代から人は木と深く関わり、慈しみ、育んで来た日本。なのに、ここ3、40年、日本は経済の成長ばかりに目を向けて本当に大事なことを見落としてしまったのではないか、国もそうだけれど、会社の発展を思うあまり、ちょっと急ぎすぎた気がする、とご自身をも省みていらっしゃいました。その言葉に一同、深く共感し、感動していました。

ツアー直後、小町さんがBBSに以下のようにコメントを残されていますので、転記させていただきます。
「この数十年の日本はたしかに『急ぎすぎた』のだと思います。でも、歴史を振り返ると、あの時こうしていれば、と思うことであっても、その時代に直面していた人はみな、きっとその時々で良かれと思った道を選択したのだと思います。方向修正の必要に気付いた時、地道に戻していくしかありません」
その通りだと思います。懐かしさを覚えながらも未来的なことはたくさんあるんだと思います。改めて、スギダラの精神を確認させられるお話でした。

さて、群馬チームの素晴らしい講演を聴いた後は、スギダラチームの逆襲です。負けてはいられません。ちょっと写真が無いのですが、これまでのスギダラ倶楽部の活動を壁に画像を投影して見ていただきました。もちろん、ドリームナビゲーターは本部デザイン部長の若杉さんです。
ゲストの皆さんだけでなく、スギダラの会員でもその全貌をビジュアルで見たのは初めてという方も多くいらっしゃいました。この2年でこれだけの活動をやってきたのか!というそのエネルギーを感じていただけたことと思います。田所さん、さすがに県議会議員だけあって、富高小の課外授業における活動にとりわけ高い関心を示していただきました。スギダラツアー以外でもいろいろな活動があることをみんなで確認しあえるこの試みを今後、スギダラツアーのスタンダードにしてゆこうと思いました。
その後は恒例のスギダラ名物、自己紹介大会です。何時間かかろうとみんなが自己紹介終わるまで止めたりしません。

今回初参加の前田さんは、昔取った杵柄という訳ではありませんが、大学時代バンドでボーカルやっていたとのことで、その場で素晴らしい歌声を披露してくれました。いやー、さすがにうまかった! 今後はスギダラ宴会部、いや芸能部員として活躍していただきたいものです。

その後は会場をカラオケコーナーに移しての3次会となりました。まだまだ語り尽くせぬ杉話を語り合いながら、その日の締めくくりに素晴らしいショーを見せていただきました。

上崎でのワークショップからスギダラに参加してくれている柳澤さんが、マツケンサンバを披露してくれました。衣装もフルセットで持参。荷物の半分はこの衣装だったとか……。実は、上崎でも衣装を持ってきてくれたらしいのですが、その時は未遂に終わってしまったので、スギダラでは初公開ということになりました。

もう、うまい!!! 会場は興奮のるつぼです。
柳澤さんをスギダラ芸能部長に任命したいと思います。

 
  久恵屋旅館の宴会場にて杉懇親会がスタート
写真はありませんが、温泉もなかなかよかったです。
 
 

ヨシモトポールの今後の期待の星?次世代軍団

 
  田所県会議員、今回はいろいろお骨折り頂きました。

 
 

多野東部森林組合の枝打ち名人新井さんにお話を聞く。

 
スギダラ会員も最近は芸達者なメンバーが増えて来ました。(下)
これからは芸が出来なければ生きていけない。
  由井社長は全身を使い熱弁をふるわれました。

 
ハンドマイクで津軽海峡冬景色を歌う前田芸能部員。受けました。
  マツケンサンバの柳澤さん。ついに芸能部長の座をつかむ

◆第2日目    
さて、初日の熱も冷めぬまま、二日目のメインイベント、山に入っての枝打ち作業に出かけました。

 

その前に、近所の地守神社にある樹齢約800年と言われる杉を見学に行きました。
見てください。スギダラメンバーの足元。殆どのメンバーが地下足袋持参で今日の枝打ち作業に臨むつもりです。上崎の伐採、玉切り作業の時に悔しい思いをしたのか、スギダラ一の杉フリーク辻さんもきっちり持参しています(笑)。

 

さて、いよいよ山に入ります。しかしながら、その前に下準備。下草刈り、枝打ちをやるための鎌の刃研ぎから体験させていただきました。何事もメンテナンスは重要ですね。

まずは、名人・新井さんの実演からです。


   
 
なにやら楽しげな談笑をする特命部長と北部九州スギダラ軍団。

 

全員が鎌を研ぐ。切れるようになったのかな。

 
さすが名人、脚さばきも一流

  これが伝家の宝刀、新勝流鎌さばき。上下に刃がついている。

いや、何とも動きの形がいい。技術と言うか芸ですね。名実共の名人芸を見て、皆さん見惚れちゃってましたね。多分、多くの人が見惚れてて、要領のツボを確認することなく、作業に突入していったに違いありません。これが素人の恐ろしいところなんですが、一方、スギダラメンバーは実によく働くんです。がむしゃらに……。

しかしながら、今回は秋田で体験した枝打ちのように簡単ではありませんでした。ご覧のように斜面での作業の上、ちゃんと手入れされているから、手近な高さにはもう枝が残っていないんです。

私自身も頑張ったのですが、力の入れ加減のコツがなかなかつかめず、終わった時にはクタクタになってしまいました。いやいや、高枝打ちは難しい!

作業員の中にはこんな怪しい人もいました。

いやー、ウチダラさん、いいキャラ出してます! いつものことながら……(爆)。

みんなクタクタになりながらも予定の区画の作業を終え、ヨシモトポール群馬工場の皆さんが準備してくれたバーベキュー会場で昼食を取りました。

群馬工場の美女スタッフと一緒に記念撮影。鈴木さんも南雲さんもご満悦です。それを羨ましそうに見てるのは関根さんです(笑)。

ここでようやくスギダラツアーのスタンダードとなってしまった高千穂秋元支部発あひるのダンスをみんなで踊りました。一番飲み込みの早かったのは多野東部森林組合の皆さんでした。森田工場長の独特の動きが大いに受けてました。ビデオ撮っておけば良かったです。

という訳で今回のスギダラツアーは大盛り上がりを見せて終えることができました。何というか、いろんなことを考えさせられる旅でした。一番素晴らしいのは、どの産地に行ってもそうなのですが、地元の人々との出会いですね。今回もそれを痛感いたしました。

 
手鋸は本当にきつかった。今は誰もこんな事やらないらしい。

 
  なぜかまわりに人がいなくなった。一体この方はダレ・・・

 
  革○ 派、いやスギダラ派、いやウチダラ派でした。

 
群馬工場の美女軍団、休日なのに応援に駆けつけてくれました。
ご苦労様でした。

 

締めはやっぱりアヒルのスギダラダンス。

ツアー後、参加した皆さんよりコメントをいただきましたので、いくつかご紹介させていただきます。

●さまざまな職種の人たちが、『杉』と言う共通の認識を通じて関わりあいをもち、仕事意識の高さを肌で直接感じることが出来ました。物が出来上がるプロセスを肌で感じることで、それを利用する人のものを見る視点・角度が増え、そのものに対するありがたみが非常に深まる。さらに『杉に対するさまざまな人の想い!』と言う歴史まで体感できる! 内容の非常に濃い、集まりだと思います。(柳澤 剛さん)

●天野刃物工房さんはじめ、生の声を聞けて良かったです。鍛冶屋さんの、良い素材を、五感で、時間を掛けながら、刃ものへ仕上げていく、その手仕事と手作りの代々使い込んだ道具たちに魅力を感じました。枝打ち名人はかっこ良かったです。「枝打ちは気持ちいい」「ふしがない良い材になった時が嬉しい」という言葉が耳に残りました。スギダラのアヒルのダンスは、その場で皆が楽しめる、巻き込めるところが最高ですね。それから、映像でみせていただいた今までのスギダラの活動と杉の作品群。私も影響され、杉の赤み、白太を生かしたファニチャーを作りたいと思いました。(高橋 慶子さん)

●由井社長の言葉がずしりときました。「戦後の何も無くなってしまった山に先人が一生懸命植えていった杉のお陰で今やっとここまで豊かになった。その杉がやっかいもののように扱われ……」。この話を聞いて僕の中で杉との関係が大きく変わりました。やはり、今までは心のどこかで他人事のように感じていた(スギダラ会員でありながら…)のだと思います。同じ日本人としてこのはがゆさは感じずにはいられません。僕に大層なことはできませんが、ただ一人でも多く、友人や知人に杉の話をしていきたいと思っています。(出水 進也さん)

さらに帰り際にはヨシモトポールの群馬工場に寄って工場見学をさせていただきました。

森田工場長に工場の施設を説明してもらう。

生産してるモノがモノだけにその製造ラインの大きさ、強度実験のための設備等、ヒューマンスケールを超越してて、圧倒されました。本当に何から何までお世話になりっぱなしの群馬ツアーでした。由井社長、鈴木さんを始め、ヨシモトポールの皆様にこの場をかりて深く御礼申し上げます。   何度行っても、スギダラツアーは最高ですね。次はどこで皆さんとお会いできるでしょうか? また、きっと素敵な出会いが待っています。今後のスギダラ倶楽部の動きに注目です!

   

   
●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長



   
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