特集  第一回ほしなカレッジ
  里山デザイナーin若穂保科

文/イラスト 宮尾佳和

   
 
 
 

第一回保科カレッジに参加させて頂きました、
普段はアニメーション監督&デザイナーをしてます、宮尾です。
セーラさんとは「繋がれ!中山間地人!」という勉強会で知り合い、
彼女が長野市の若穂保科という里山で取り組む再生活動に共感して
ちょこっちょことお邪魔させてもらっている次第です。
里山にある人口減少や里山文化の継承という問題を逆に
持続可能な新たなライフスタイルの創造と捉え頑張っているセーラさん、
とかく男子は物事に「理由」や「意味」「根拠」を求めがちですが
彼女はそれを超えたところで「かけがえのないものを守ろう」という
気持が働きます。今更ですがそんな周りを巻きこむ彼女のパワーは
次々と人々に伝播して夢を現実にする流れを生んでいるのです。
今回企画中の「ツリーハウス構想」はセーラさんがめざす活動の中では
とびきり夢のある企画です。いわば勉強会とは違う
「保科カレッジ内レクレーション部」という位置付け。
去年であった時「里山に魅力を感じてきてくれる人をもっと増やすには」また
「リピーター増やすにはどうすれば」という動機から
「その土地にあったシンボルハウス」はどうでしょうと提案をしました。

   
 
  「シンボルハウス=モニュメント構想」のメモ
   
  まず無農薬農法や養蜂で里山を起こしたいというセーラさんのイメージから
「藁ハウス」というアイディアを出しました。
   
 
  セーラさんの人当たりの柔らかさもイメージ作る上でのひとつだった「藁ハウス」のイメージ
   
  「ワラ」=「稲」しめ縄に象徴されるように豊作祈願の象徴で農業とは深い関わりを持つ藁をモチーフにしました。
そこからセーラさんのご子息ウイリアム君が好きな「マジックツリーハウス」(メアリー・ポープ・オズボーン著)
という童話に登場する「本の世界を旅する事が出来るツリーハウス」をモチーフにする
アイディアが生まれる。これを踏まえハウスのイメージを数点描きました。
   
 
  「マジックハウスツリー」の世界観を踏まえたイメージ案
   
 
  子供達も参加出来るように 「木の本」の造作もセットとしている。
   
  さらに裏山へのハウス設置の足場作りがスタート
   
 
   
  現在にいたるわけです。
「保科カレッジ内レクレーション部」としては
今回のツリーは樹と接する土台の安全性を確保します。
そこから先は「この夢を実現したい!!という理屈を超えた気持を持つ大人」が集まり
「里山を純粋に楽しむための場所」を作のみ。
立派なものでなくても子供も大人もワクワクする事が第一。
若穂保科ツリーハウス第一号が完成し
里山に来る多くの人々に忘れられない思い出のお土産が出来て、
そこから里山の魅力が広がって行くキッカケになれば幸いです。
   
   
   
   
  ●<みやお・よしかず> バーンストーム・デザイン・ラボ 代表
   
 
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