●「スギ(木)との格闘」----始めからうまくいく訳がない。
僕は、都市計画・まちづくりのプランナーです。スギに対する知識やデザインについては皆さんのように語れないけれど、スギがつないできた「輪」が、まちづくりにとっていかに大切なことか!について少しだけお話したいと思います。
「日向の街なかでスギ(木)を使って、まちづくりを進める!」
今ではみんなで自然に取り組んでいるこの合い言葉も、最初は、戸惑いばかりでした。2000年に塩見橋と十街区の設計に入るまで具体的な方法が見出せずに、報告書の中のキャッチフレーズとナイトウさん設計の駅舎だけが先行していました。
街路灯、ボラードや塩見橋の手摺に木をどう使うのか、部材の加工は、仕口や納まりは……どうするの?
設計が始まった最初の頃に、県のナカムラさん、カイさん、市のハマモトさん、シミズさん、ヤスフミさん、木の芽会のウミノさん、そして南雲さんと僕たちが集まり、打合せた時のことをよく覚えています。
今やミヤダラ支部長として爆走中のウミノさんもナグモさんのアイデアにケンカ腰で対抗していましたよネ。
でも、そのバトルの結果が次第にカタチとなり、具体的に動きだすと、皆もう止まらなくなってしまう。これが日向(宮崎)スタイルです!
実は、夢空間課外授業以前にも設計だけではなくて、シンポジウムのポスターやパンフレットづくりを巡るバトルが何度もありました。夜10時に提案をメールし帰宅しようとすると、すぐに数人からいろんなアイデア・意見が返ってくる。結局、そんなやりとりが1週間ほど、毎日、明け方まで続いていく……。
県・市担当と僕たちとが、こんな基礎トレーニングをこなした延長線上に、あの夢空間課外授業があったのです。
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