特集  日南市子育て支援センター 『ことこと』 オープン!
  みんなでつないだ「ことこと」

文 / 奥ひろ子

   
 
   
 

日南市子育て支援センター「ことこと」のオープン、おめでとうございます。
オープンセレモニー当日、楽しそうに遊ぶ子どもたちの笑顔に、心からホッとすると同時に、約2年間、毎月通い、最後は毎週通った日南生活が終わるかと思うと淋しさもありました。

プロジェクトが始まった当初、何をどうやって進めたら、こんな大きな施設ができるのか・運営していけるのかわからない状態でしたが、不安はありませんでした。
日南市子育て支援センターのコンセプト「子育てを中心に地域をどう繋ぐのか」このコンセプトにご賛同いただいた方々からは「やるぞ」という覚悟しか見えず、「いつでも何でも相談して」と言ってくださるたくさんの方々に囲まれ、日南市こども課スタッフみなさんの子どもたちへの深い愛のおかげで、私にも覚悟ができました。

みんなの熱い思いで溢れた場が「ことこと」です。
飫肥杉の持つ心地よさとあいまって「思い」があの場のやさしく、あたたかな空気を作っています。
ご支援・ご協力いただきました多くの方々には、本当に感謝しかありません。
どうもありがとうございました。

私からは、地域をつなぐための取組みであり、あの場の空気を作った大きな要素であるワークショップ、毎月ほぼ1回のペースで積み重ねた全17回について紹介したいと思います。

   
 
  第一回ワークショップ【ニーズの引き出し会】
  開催日:2015年8月25日(火)2015年9月03日(木)2015年9月10日(木)
内容:
・プレゼンテーション(子育て支援センター構想/街づくり活動/赤ちゃん木育ひろばでの活動)
・テーマについてグループに分かれて話し合い
・各グループ発表、まとめ

日南市こども課メンバー、子育て支援センターを支えるスタッフ、利用者・市民、建築・インテリアの担当者等によるワークショップ。どのような子育て支援センターにしたいのか意見を出し合い、検討しました。
   
 
子育て支援センターを取り巻く活動について紹介
 
    いろいろな立場・視点から意見がでる
 
みんなの思い・意見はメモ   各グループごとに発表
     
   
   
 
  第2回ワークショップ 【飫肥杉見学会】
  開催日:2015年10月31日(土)
内容:
・伐採現場見学
・製材所見学
・コロコロカーおもちゃ作り

子育て支援センター内で使用される材ができるまでの行程を知るワークショップ。
南那珂森林組合のご協力のもと、飫肥杉材についての現状を知るとともに、伐採現場・製材所の見学を通して、材が子育て支援センターに届くまでのストーリーを体験しました。同時に、飫肥杉を使ったおもちゃづくりのワークショップも開催。実際に飫肥杉に触れることで、匂い、やわらかさ、あたたかさを体感しました。
   
 
 
木が倒れる際の音、風、空気感に、拍手が起きる    
 
木の断面を見ながら話を伺う   飫肥杉製の「コロコロカー」ヤスリ掛けで仕上げ、好きなカラーで塗装
   
 
完成したコロコロカーを持って記念撮影    
   
 
  第3回ワークショップ 【中間報告会】
 

開催日:2015年11月23日(月祝)
内容:
・プレゼンテーション
・子育て支援センター構想/赤ちゃん木育ひろばでの活動報告/これまでのワークショップの報告/油津街づくり活動報告/市民活動支援センター構想
・おもちゃ作りワークショップ
・伝承あそび:凧作りワークショップ

子育て支援センターおよび市民活動支援センターの進捗報告会。
市民に対し、子育て支援センターの構想・活動報告を行うと共に、おもちゃ作り・凧作りのワークショップも開催し、子育て支援センターの活動にも参加してもらえるようきっかけ作りを行いました。

   
 
 
子育て支援センターの活動報告プレゼン   東京おもちゃ美術館・石井さんからは木育についてご紹介
ワークショップには、幅広い年代にご参加いただく
 
    集中して製作
   
 
  第4回ワークショップ 【昔遊び発掘隊・凧づくり】
 

開催日:2015年12月19日(土)
内容:
・凧作り名人 御手洗さんを講師に迎え、凧づくりを教えていただく。
・製作した凧で凧上げ体験。

昔から伝わる遊びを地元のじっちゃんばっちゃんに教えてもらうワークショップ第一弾。
地元の方々から昔から伝わる遊びを発掘、教えてもらうこと・伝承おもちゃを使った遊び方を伝えることで、多世代の交流、地元同士のつながりを強めるきっかけとなりました。

   
 
 
御手洗さんによる凧キットが準備され、それを組上げていく   手順を間違えないように、真剣に取り組む
 
ポイント、ポイントは御手洗さんにご指導いただく   みんなで凧上げ、空高く上げるコツも伝授、風にのって空高く上がる
   
 
  第5回ワークショップ 【つよし学園・つよし共働センター 運玉作り&木材切り体験】
 

開催日:2016年1月30日(土)
内容:
・つよし学園、つよし共働センター施設見学
・鵜戸神宮 運玉つくり
・薪用木材切り

つよし学園・つよし共働センターにご協力いただき、地元とのつながり・市民同士の交流をはかるワークショップ。
利用者のみなさんに運玉つくり&木材切りを教えていただきながらの多世代の交流、子育て支援センター内で使用するおもちゃ等の製作協力を検討することになりました。

   
 
 
利用者さんに教えていただきながら運玉作りスタート
施設内を見学    
 
「運」印を押す力加減が難しい   様々なサイズの木材を薪用にカットしていく
   
 
  第6回ワークショップ 【木のおもちゃで遊ぼう(第5回)】
 

開催日:2016年2月26日(金)
内容:・木のおもちゃに触れて、親子で楽しい時間を過ごす

毎年恒例の木育企画。みやざきアートセンターより、木のたまプールやすべり台などの大型遊具や赤ちゃんも遊べるおもちゃなどをお借りして、木育への認識を深め、日南の誇る飫肥杉にも関心をもってもらえるよう、木のおもちゃが親子の触れ合いに与える効果を実際に体感しました。

   
 
 
木のたまごプールは人気
木のおもちゃに触れる    
   
 
  第7回ワークショップ 【おばあちゃんと遊ぼう!お手玉・あやとり・折り紙を】
 

開催日:2016年3月26日(土)
内容:・地域のばっちゃんを講師に迎え、お手玉作りを教えていただく。

昔から伝わる遊びを地元のじっちゃんばっちゃんに教えてもらうワークショップ第二弾。
お手玉、あやとり、折り紙遊びを子どもたちに体験してもらうとともに、お母さんたちにはお手玉つくりを教えていただきました。

   
 
 
こんがらがった〜
細かい作業にみなさん集中    
 
作ったお手玉を早速、並べて遊ぶ   完成
   
 
  第8回ワークショップ 【日南市子育て応援フェスティバル(第11回)】
 

開催日:2016年5月22日(日)
内容:・広げよう 笑顔の輪 子育ての輪 地域の輪

毎年恒例の日南市子育て応援フェスティバルにて、「木のおもちゃで遊ぼう」「伝承あそび」「木のたま磨き体験」などこれまでのワークショップの内容も盛り込み、来場者に体験してもらいました。
新支援センターのパース図なども設置し、多くの市民に対して施設へ関心をもってもらえるきっかけを作りました。

   
 
 
ひのきのたまご磨き体験   葉っぱを使った昆虫つくり
   
 
  第9回ワークショップ 【スギコダマ作りをしませんか?】
 

開催日:2016年6月25日(土)
内容:造形作家 有馬晋平さんを講師に迎え、 子育て支援センター内「赤ちゃんひろば」で使用する「スギコダマ」を製作し、寄贈していただく

子育て支援センターで遊ぶ子ども達のためを思い、スギコダマ製作にご協力いただきました。子育て支援センターに愛着をもち、自分ごとにしてもらうとともに、スギコダマ作りを通して、飫肥杉の匂い、やわらかさ、あたたかさを感じていただきました。

   
 
 
通称「じゃがいも」の状態からのスタート   有馬さんから製作手順について説明
 
もくもくと磨く
小刀の使い方も教わる    
   
 
  第10回ワークショップ 【あなたもスギコダマつくり大会?】
 

開催日:2016年8月6日(土)
内容:造形作家 有馬晋平さんを講師に迎え、子育て支援センター内「赤ちゃんひろば」で使用する「スギコダマ」を製作し、寄贈していただく

子育て支援センターで遊ぶ子ども達のためのスギコダマ製作、第二弾。
赤ちゃんひろば内にある「スギコダマ池」に設置するスギコダマの製作を通して、子育て支援センターに愛着を持ってもらうとともに、飫肥杉の匂い、やわらかさ、あたたかさを感じていただきました。

   
 
 
続参加の竹トンボの会のみなさんは治具も準備   今回は高校生も多く参加
 
集中してスギコダマに向き合う   各テーブルごとに感想をお聞きする。(写真の安藤さんも連続参加)
   
 
  第11回ワークショップ 【あなたもスギコダマつくり大会?】
 

開催日:2016年9月10日(土)
内容:造形作家 有馬晋平さんを講師に迎え、 子育て支援センター内「赤ちゃんひろば」で使用する「スギコダマ」を製作し、寄贈していただく

子育て支援センターで遊ぶ子ども達のためのスギコダマ製作、第三弾。
赤ちゃんひろば内にある「スギコダマ池」に設置するスギコダマの製作を通して、子育て支援センターに愛着を持ってもらうとともに、飫肥杉の匂い、やわらかさ、あたたかさを感じていただきました。

   
 
 
油津まちづくり会議のご協力でYottenにて開催   有馬さんの製作ポイント指導
 
もくもくと削る、磨く   子育て支援センターマスコットキャラクター「ひなちゃん」も一緒に
   
 
  第12回ワークショップ【子育て支援センターであそぶ「さつまいも」を一緒に作りませんか?】
 

開催日:2016年11月19日(土)
内容:・久永修子氏を講師に迎え、 子育て支援センター内「ごっこファーム」で使用する「さつまいも」を製作し、寄贈していただく

子育て支援センターで遊ぶ子ども達のためを思い、さつまいも製作にご協力いただきました。
地元同士のつながりを深めるとともに、子育て支援センターに愛着をもっていただき、今後の活動にも参加してもらうきっかけ作りを行いました。

   
 
 
先生によるお手本   みんなでちくちく
 
集中するみなさん   たくさんのおいもが完成
   
  完成したおいも
   
 
  第13回ワークショップ 【昔遊び発掘隊・凧づくり】
 

開催日:2016年12月17日(土)
内容:
・凧作り名人 御手洗さんを講師に迎え、
 凧づくりを教えていただく。
・製作した凧で凧上げ体験。

昔から伝わる遊びを地元のじっちゃんばっちゃんに教えてもらうワークショップ第一弾。
地元の方々から昔から伝わる遊びを発掘、教えてもらうこと・伝承おもちゃを使った遊び方を伝えることで、多世代の交流、地元同士のつながりを強めるきっかけとなりました。

   
 
 
御手洗先生によるわかりやすい解説   紐を結ぶのはコツが必要
 
柄は和紙をワークショップ前に渡し、事前に描いてきてもらう   作った凧をあげる、風にのるとどこまでも高くあがる
   
 
  第14回ワークショップ 【あなたもスギコダマつくり大会?】
 

開催日:2017年1月15日(日)
内容:子育て支援センター内「赤ちゃんひろば」で使用する「スギコダマ」を製作し、寄贈していただく

子育て支援センターで遊ぶ子ども達のためを思い、スギコダマ製作にご協力いただきました。子育て支援センターに愛着をもち、自分ごとにしてもらうとともに、スギコダマ作りを通して、飫肥杉の匂い、やわらかさ、あたたかさを感じていただきました。

   
 
 
今回は日南メンバー主導での運営   全員席を立って集中して製作
 
中学生も参戦   完成!
   
 
  第15回ワークショップ
【子育て支援センターであそぶ おもちゃを入れる「カゴ」を作ってみませんか?】
 

開催日:2017年 2月18日(土)
内容:・こども課藤井さんを講師に迎え、 子育て支援センター内「ごっこファーム」で使用する「カゴ」を製作し、寄贈してもらう。

子育て支援センターで遊ぶ子ども達のためを思い、カゴ製作にご協力いただきました。地元同士のつながりを深めるとともに、子育て支援センターに愛着をもっていただき、今後の活動にも参加してもらうきっかけ作りを行いました。

   
 
 
手順を間違えないように   みんなで助け合いながら製作
完成!
 
    たくさんのさつまいもを収穫しても大丈夫
   
 
  第16回ワークショップ 【子育て支援センターであそぶ オビッタ積木を入れる箱づくり】
 

開催日:2017年 2月28日(火)
内容:谷材木店さん、くろしお支援学校さんのご協力のもと、子育て支援センター内のおもちゃ「オビッタ積木」を入れる箱を製作し、寄贈していただく。

地元日南の山にある飫肥杉の匂い、やわらかさ、あたたかさを感じてもらいながら、子育て支援センターで遊ぶ子ども達のために「オビッタ積木」を入れる箱製作のご協力いただきました。

   
 
 
谷材木店さんによる組立て説明   2人1組で作業
とても丁寧に製作
 
    完成された箱にオビッタ積木が納まる
   
 
  第17回ワークショップ 【子育て支援センターであそぶ スギダマプールのスギダマ磨き】
 

開催日:2017年 3月12日(日)
内容:子育て支援センター内の遊具「スギダマプール」に入れるスギダマを磨き、寄贈していただく。

日南市多目的体育館にて開催された「日南市福祉のまちづくり応援フェスティバル」にて、ご来場者にもご協力いただき、スギダマ磨きを行いました。 多世代にわたる多くの市民に対して、子育て支援センターに関心をもってもらえるきっかけ作りとなりました。

   
 
  みんなでやすりがけ
 
  子どもたちも参加
   
   
   
   
  ●<おく・ひろこ> パワープレイス株式会社
   
 
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