ようび ツギテプロジェクト 参戦!!
  木は生き物

文 / 當眞 舞

   
 
   
  スペシャルスギダラツアー「ツギテプロジェクト」
   
 

スギダラツアーはこれで3度目。
失礼ながら「ツギテプロジェクト加工編」という案内を頂いてからようびさんの事は知った。事情を知り私に何が出来るか分からないけれど、手助け出来る事があるならやりたいと詳しい作業や流れも分からず参加。

しかしツギテプロジェクトは行った瞬間から「ん??なんかいつもと違うぞ?」と感じる。
いつものスギダラも体育会系なところはあるけれど、今回は大会直前の部活若しくは修行さながらの肉体労働(笑)

初めて使うノミに最初は苦戦し、なかなか木の節が取れず力任せにやっていると手に痺れが出始め、ノミを掴んで固定するのがやっとという状態。それでも大量の木材達が私の工程にどんどん流れて来るので「私で止める訳にはいかない。」
そんな事を思いながら無心でやっていると木にも癖が強かったり、素直だったり、ツンデレだったりと性格があるのが分かって来る。
人間と同じでその子に合わせて節取りのやり方を変えてあげると面白い様に節が取れてくれるのである。
この子はどんな子かなーなど思いながら一本一本大切に節を取っていく。そうこうしているうちに「そっか木も生き物なんだ!だから一人一人違うんだ」という事に気付く。
当たり前の事なのかも知れないが、私の中で伐採されて材になった瞬間「モノ」になっていのだと思う。切られてもなお木が生きてると実感した事はなかった。
そもそも木に対して興味が湧いて来たのはスギダラに入ってからで、製品になる前の木とこんなに触れ合うのは初めてだった。
それに気付けて本当の意味で木々達に感謝して大事に使おうと思えただけでも今回ツギテプロジェクトに参加した意味はあったのかも知れない。

ものすごく過酷なツアーであったけれど、様々な気付きを与えてくれたスギダラツアーとなった。 

   
 
   
   
   
   
  ●<とうま・まい> スギダラ東京
   
 
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