ようび ツギテプロジェクト 参戦!!
  山の上の予約制の家具屋

文 / 八島 結花

   
 
   
 
   
 

こんにちは。
ようびの八島結花と申します。

私は2015年の11月に西粟倉へ移住し、ようびに合流しました。

話すことが苦手だった幼少期から、「人とつくること」が好きで、たくさんの会話がなくても不思議と分かり合えるような、深いコミュニケーションがとれて、しかもワクワクがつまった、大好きな時間でした。

今、ようびのショールーム「ようびの日用品店」の店主という役割を担い、
ようびが生み出す、物、場所、時間をより多くの方と共有し、届けています。

ほとんど知識のなかった、木のこと、林業のことも
ここ西粟倉で、1から見て、聞いて、触れて知り、

その流れの中で、スギダラケ倶楽部のことを何度も耳にし、
お会いする機会も生まれ始め、そして今回、「一緒につくる」ことができました。

7月の真夏日、猛暑の中始まった、スギの柱加工。
もくもくと、時にはワイワイと、柱加工の最高記録を叩き出すスギダラチームのみなさん。

そして、最終日には、「ようびの日用品店」へご案内させてもらいました。

ようびの日用品店は2014年に、当時、プレハブの建物だったようびの工房を
たくさんの方と一緒にリノベーションし、調味料から家具までの日用品を
気軽に、丁寧にゆっくりと、選べるお店としてオープン。

昨年、2016年1月、火災があった後、
お客様にきちんと家具をみてもらえる場所はすぐにつくりたい、と
急遽、村の中で貸していただける場所を探して回り、
そこから3ヶ月、壁や玄関から、コンポストトイレ(上下水がないため…)、旗の掲揚台までつくり、2016年6月に、オープンしました。

   
 
   
 

ようびの日用品店は、山の上の完全予約制の家具屋。
「日用品店なのに予約制?」とよく聞かれますが、そこがようびらしさでもあります。
家具は毎日使うものなので、どんな部屋で使うか、どんな家族か、このさきどんな暮らし方をするか…
決断するまでにたくさん考えて、お話をして、作り始めるものでありたい。
そのために、この山の風景も、音も、時間も楽しみながら過ごして欲しいと思った場所です。

現代の暮らしの中で、なにか「あたたかいコニュニケーション」を求めて、
探しながら、ものを選んでいる方も多くいらっしゃるように思います。

ものが生み出されるまでのストーリーと、使い始めてからのストーリーは様々で、
特にこの場所では、それが強く感じられるからかもしれません。

ここから見える山に遠い昔木を植えた人、育て受け継いだ人、切った人、
製材した人…
長い時を経てバトンを受け、作った人、繋ぐ人がいる。
「使う人」が手にするまでに、すでに莫大なストーリーがあります。
そこに新しく、家族の、そして次の世代のコニュニケーションが積み重なっていきます。

   
 
   
 

ツギテプロジェクトも、この「ものづくり」と同じだと、感じています。
とんでもなくたくさんの方々とのコニュニケーションが建物の魅力として加わっていく。

完成した時、みなさんが、自分ごとのように
喜んでくださる建物になるのだろうと想像できました。

ようびの日用品店は、新しい建物に、またパワーアップしてつくります。
(壁一面に椅子が展示されたショールームで、1組み限定で宿泊もできる予定です!)

またみなさんとつくった場所でお会いできることを楽しみにしています。
(それまでにも、ぜひ、お待ちしています!)

   
   
   
   
  ●<やしま・ゆか> ようびの日用品店店長
   
 
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