ワークショップストリート in OPEN MUJI 有楽町 2017
  すごい言葉「もったいない」

文 / 渡部 奈保

   
 
   
 
   
 

良品計画の渡部奈保と申します。

昨年に引き続き、OpenMUJI有楽町が日本全国スギダラケ倶楽部のご協力のお陰で、 無事開催に至った事、また月刊杉への寄稿の機会を本年も頂けた事、本当に有難いことです。

実は昨年9月からこの1年間、日本全国スギダラケ倶楽部の各支部(未だ全支部では御座いませんが)をイベントにご協力頂いたお礼参りとして回らせて頂きました。
※静岡・宮崎・秋田・岡山西粟倉・別府・日田・函館・札幌・旭川・熊本天草・鹿児島…等
イベントをきっかけにスギダラと出会い、沢山の刺激と変態感を味わったものの、数日では大したお話しも出来ず、残念に思っていたところ、お礼参りを始めるぞ!という話が、、、!!
各地のヒト・モノ・コトと多く出会い、またお話しさせて頂ける濃厚な時間を過ごす事が出来ました。
そういった経緯で行く先々での取組、出会った方々とスギダラの底の知れない魅力にどっぷりハマってしまった次第であります。

そんな1年間の間に良品計画では「もったいないPJT」というプロジェクトが発足しました。
イベントきっかけにプロジェクトまで立ち上がっていたのですよ。
各地に溢れている「もったいない」を知恵と工夫で「あっけらかん」と新しい価値に変えていく。
「もったいない」は凄い言葉だと改めて思います。

捨てられていく・使われないまま朽ちていくモノがもったいない
素晴らしい取組とヒトが、埋もれていくのがもったいない
日本の美しい風景・伝統・文化が消えていくのがもったいない…等

沢山沢山あるんだと思います。
実際に地域へ足を運ぶコトで実感したことです。
ですが、もう一つ感じた事は、何もこのPJTは私達が始めたことじゃない。
発起人のようなつもり、そんなことはおこがましい考えでした。
既に様々な地域には想いを持って、行動して、夢を描いているヒトが沢山いらっしゃると。
そんな方々と一緒に取り組んでこそだと。
外から来た私達が声を上げたところで、地域は変わったりはしません。
地域に住む地元の方々の力、声でこそ街は変わると。
良品計画に出来るコトはあくまでそのお手伝いなんだと思いました。

イベントをきっかけにこの取組は始まりましたが、まだまだ模索中です。
イベントで終わっては何も変わりませんし、続かない。
次のステージはそこで繋がった地域の方々と目線を合わせて、対話して、しっかりと地域で自走する仕組みで課題を解決していくことだと感じています。

昨年からゆっくりではありますが、その繋がりが出来始めているのではないかと。
無印良品有楽町で始まったイベントも今年は池袋でも行われます。
また、シエスタハコダテの店舗は間違いなくスギダラの皆様のお陰で無印良品の新しい取組を持つ新店舗へとなりました。
まだ陽の目はみてませんが、悪巧み中のPJTも他にも沢山あります。
確実に良品計画が変態化しているのです。
もったいないPJTは初め4人という少数チームで、はぐれ者の集まりのようでした。
それが今となっては、どこまでがチームかわからないくらいなのですから。笑

まだまだ悪巧みの道半ば。どこまでも突き進みます。

引き続き宜しくお願い致します。          

   
 
   
   
   
   
   
  ●<わたなべ・なほ> 株式会社良品計画 シニアインテリアアドバイザー 
   
 
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