平成17年には、後継者育成のために県内の林業コース高校生に間伐や薪割りなどを体験させたり、児童の安全確保のために地元小学校の通学路沿い林分の枝打ちの実施、そして参拝者への心配りとして四阿付近の林床へのあじさいや百合の植え込みなどを行いました。さらに15年に1度という大室のシンボルである現役水車の大改修もやってのけました。この作業はNHKテレビの「小さな旅」を始め、新聞や雑誌等に取り上げられたことから、会の活動は地元だけでなく県外にまで知られることとなったのです。そして、嬉しいことに地域住民からは会の活動を誇り思うとの言葉もいただけるようになりました。
さらに今年は、腐葉土製造を行っている会員の発案により、カブトムシの幼虫を駐車場脇に置いたコンテナ内で大量に成虫にまで育ててから、市内の保育園児等にプレゼントしました。そして多くの人が神社を訪れるようになったことから、僕のご主人様は、社務所にて雅楽やお琴の無料教室を始めるなどの新たな試みも行い始めました。また定例化した例祭も、年々りっぱなものになり、先日行われた奥宮大祭(夏祭り)では、200人以上の参拝者が地域内外から訪れてくれました。そして僕の前を何人もの浴衣姿の若い女性が通ったのです。5年前の暗い神社の時からはとても想像できなかった出来事でした。
僕の神社には、市の天然記念物であるコウヨウザンの大木があります。ムササビが留まるスギの木があります。これまで涸れたことのないおいしい湧き水もあります。春には野鳥がさえずり、鳥居脇の水路からホタルが飛んできます。夏には百合やあじさいが咲き乱れます。秋にはスギ林内に残したモミジがきれいに紅葉します。雅楽やお琴の調べを聞くこともできます。冬の水車小屋はとても風情があります。ここにはみんなで整備した森林があります。やる気のある林業グループ「大室の森林をつなぐ会」のメンバーがいます。そして、江戸時代中期の明和7年から神社や地域の人々を見守ってきた、今年で236歳になるイケメン狛犬(僕のことです)もいます。日光にお出での際には、ぜひお立ち寄りください。
連絡先:日光市大室1619 たかお神社 電話0288−26−6240
※ T.T:狛犬と話ができる謎の男。地方公務員との噂もあるが定かではない。
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