連載

 

スギダラな人々探訪/第26回 その2

文・写真/ 千代田健一

「ゆめのみ公園フェスタ2007−こどもゆめカフェ−」

 
  スギダラな人々探訪 その2は「ゆめのみ公園フェスタ2007−こどもゆめカフェ−」の話題です。ふらふらし杉こと水木千代美さんがレポートとして取りまとめてくれました。スギダラ関西支部 スギやねん、関西のブログを見てると、何やら水面下でビッグプロジェクトが動いているなー・・・と思ってたのですが、それはボクの思った通り「杉屋台」でした! さて、どんな素敵な杉屋台ができたのでしょうか?(ち)
   
   
   
 
   
   
   
 

「ゆめのみ公園フェスタ2007−こどもゆめカフェ−」を終えて

   
 
文/縄稚美穂子・内田利惠子・石橋輝一・水木千代美
   
   
 

はじめまして、スギカンの“ふらふらし杉”こと水木と申します。
今回のイベントで参加のコドモたちにスギダラの会員証をプレゼントしたいと千代田さんにお願いしたことにより報告を書かせていただくことになりました。

   
 

まずは簡単にこのワークショップの説明をさせていただきます。
公園杉こと縄稚美穂子さんを代表として、吹田市(大阪府)の委託で、2005・2006年と子ども向けの活動をしていたことからはじまります。
一度スギカンの皆様の協力を得て行ったのですが、とても素敵なフェスタとなったので、今回、子どもの体験活動助成金を受けての開催においてもお手伝いしていただくことになりました。

   
 

これらの活動のコンセプトは代表の公園杉さんに説明してもらいます。
公園杉:了解しました。代表として振り返ってみます。

   
   
 
   
   
  ■スギと子どもと人の輪と■(コドモゆめカフェプロジェクトを振り返って)
   
 

〜 「コドモゆめカフェ」ワークショップ開催にあたって 〜
子どもが自分の未来にゆめを持てるように。
「大人になるっていいな」と思えるような大人とたくさん出合えるように。
大人は、その手本を示せるように。自分が子どもだった頃のワクワクを思い出しながら。

   
 

子ども達に知ってほしいこと。
それは、「まち」や「世の中」の未来は、自分達でつくっていけるものだってこと。
ひとりではできないことも、みんなでやればできるってこと。
やり方次第で何でも楽しくなるってこと!

   
 

という思いがありました。

   
 
ふらふらし杉: ほんとそうですよね。「生きていく力」を持ったコドモになって欲しいですよね。
では次にこの企画が生まれ、育って行く過程をお願いします。
公園杉: この報告書、ふらふらし杉さんが依頼されたんですよね〜なんか楽してません?
ふらふらし杉: え?(^−^;)気のせいだと思いますよ…ではではどうぞ…
   
   
 

■そもそもの始まりは・・■

 
(1) 夏休みに自分達の子どもに参加させたいワークショップを探していて、コレ!というのがチマタになかった。 単に「ものつくり一日体験」的なものでなく、プロの職人さんがプロの仕事の喜びや苦労について語ってくれて、 子どもがそこに混じって一緒に何かを創り上げていくようなワークショップがないものか?
(2) スギ関では、屋台製作話が沸々と・・・機を見計らっていた状態。
(3)

私と水木さんが所属する吹田市の「ゆめのみ公園プロジェクト」として、秋の「ゆめのみ公園フェスタ」の目玉となる 取り組みを模索中だった。

 

で!水木さんの提案
「スギ屋台作って、こどもカフェをやろう!まず説明会を開いて、連続型ワークショップを5回という形で。」
屋台製作から、メニュー開発、カフェ運営まで子どもにやらせようというのだ。
(聞いた私は、え〜〜そんな大変なこと、ほんまにやるの〜〜?と半信半疑。)

   
 

でも、やると決めた水木さんの推進力は誰も止められない・・そこからは話が急進展。
多分具体的に動き出したのは8月だが・・・(横で私は、やっぱりほんまにやるのね〜とついに観念。)

元幼稚園の園舎&園庭という素敵な環境で、なおかつ製作途中の屋台を置かせてもらえるという恵まれた会場(吹田市北山田地区集会所)の使用許可を取りつけ、市と教育委員会の後援を取り、小学校の校長先生に子どもへの呼びかけをお願い、近隣大学に大学生への呼びかけをお願い、各種メディアへの告知要請等々・・・とにかく9月の説明会開催までこぎつけた。そして、11月のカフェ本番まで怒涛のごとく駆け抜ける日々が待っていた・・。

   
 
ふらふらし杉:

え?そんな始まりでしたっけ…(^−^;)これじゃ私があまりにイノシシのよう…(笑)
コホン、まあそれはそれでいいとしてワークショップの概要に行きましょう。

公園杉:

え?また私?なんかあごで使われている気が…では…

   
   
 

■ ワークショップ(WS)の概要 ■ (場所は全5回とも、吹田市北山田地区集会所にて。)

   
 

9月15日(土) プロジェクト説明会後、第1回WS「建築士と考える“コドモゆめカフェプラン”」
・カフェってなに? 誰に来て欲しい? どんなカフェにしたい? メニューは? を子ども達と話し合った。
「マッサージつきカフェがいいんちゃう?」「動くカフェがいい」「絵をかいたりできるカフェにしたい」
さすが関西っ子、値段設定をいくらにするかで盛り上がった。とらぬ狸の・・とはこのことか。
・自分達で考え作っていくために、「どうしたらもっといいものになるか、いつも真剣に考えよう」と約束。
・この日、スタッフ登録してくれた子どもに、「スギ手帳」をプレゼント。
毎回のWSでメモ帳に使ったり、連絡事項や感想を綴じていくのに使用することにする。大人にも好評。

   
   
コドモゆめカフェプラン
  子供たちみんなで考える   スギ手帳
   
 

9月16日(日) スギ関での検討会。
・子ども達の提案を汲み、またスギ関ならではの特徴も出し、吉野材の良さをアピールできて・・・
で結論が「増殖スギキューブ屋台」。スバラスギィ〜
・次回までに建築設計室Morizo-内田さんが設計、吉野中央木材さんが材を揃え、日向建設の中村さんが施工方法を検討。

   
 

10月13日(土)第2回WS「大工さんの技術を知る・一緒に作る“カフェ屋台”@」
・大工という仕事・建築士という仕事・製材所の仕事について、プロから子どもに説明。
・内田さんからスギ屋台設計図の説明を聞いた後、骨格となる角材を子どもとノコギリで!切った。
大工さんにやり方を教わると、どんどんうまくなる。角材を切って出る端材の方を持っていって、積み木虫かご作りに興じる子ども達も。
・メニュー試作第1回目。コロコロおとうふドーナツ。子どもが調理師さんと一緒に作った。
試作タイムに群がる子供たち・・・。

   
 
  大工さんに屋台の作り方を教わる
   
  内田さん、設計図を説明する   おとうふドーナツをつくる
   
 

10月28日(日)第3回WS「大工さんの技術を知る・一緒に作る“カフェ屋台”A」
・調理師という仕事について、プロから子どもに説明。
・スギ屋台をこの日は完成させる。子ども達、ノコギリは切り口のきれいさ、角度にもこだわるように。流れ作業も自然にできるようになった。
・端材でコースターやお盆作り。焼き印も押してかわいく。
・みんなでメニューの値段設定。原価と利益、オペレーションのしやすさなどを考慮しながら、決定。
割り算?掛け算? 子ども達の頭の中がくるくる回転した。
・メニュー試作第2回目。てるてる芋きんとん。ラップで包んだきんとんに顔をつけて大喜び。

   
 
  スギ屋台、完成
   
  調理師さんの説明   てるてる芋きんとん、試作
   
 

11月11日(日)第4回WS「カフェ道具・会場しつらえを作る」
・大工さんと内田さんから「仕口」の説明。失われつつある日本の技に大人も子どももホ〜!ヘ〜!
・ビデオカメラマンという仕事について、プロから子どもに説明。
・カフェエプロンとバンダナは、中学生チーム考案のデザインで製作。
・アイロン・ミシンやりたい人!に元気よく手を上げたのは、以外にも男の子。「家庭科でならったから、オレ絶対やりたい!」正座して丁寧なアイロンがけ姿にホレボレ。
・会場内の看板、メニュー表、づくり。ゲームコーナーを考案してきた子はその準備。
・スギ屋台は、分解、再組み立てがしやすいように、印つけ。
・メニュー試作第3回目。ふるふるフルーツゼリー。

   
 
  「仕口」の説明をする大工さんと内田さん
   
  子供たちも「仕口」に感心   アイロンをかける男の子。男前です。
   
 

11月18日(日)第5回WS「ゆめのみ公園フェスタ」にて、カフェ本番
・紅葉の始まった心地いい季節。スギのカフェ屋台がオープン!屋台にメニューの品を並べて注文を聞く。
地域の方や、友人達が続々来店。
・開店してしばらくは、子ども達が要領を得ず、忙しく走り回っていた。昼頃には大人がついていなくても
子ども達だけでちゃんと店を回転させているのに驚く。
・奥行きが少し深い屋台。その深さゆえ、お客さんも店員もお互いに屋台に顔を突っ込んで、コミュニケーション、これが心地いい。かまくらに入っている感覚?
・スギ関から応援者多数。寄付杉キューブをセット。出来上がりがキレイ!!
・会場内の看板、お皿もスギ板で。メニュー表はスギ手帳で。
・3時に閉店後は、会場を片付け、続いてお疲れさん会。大人も子どもも全体を通しての感想を言った。
子どもを来させて良かったと言って下さる親御さん。来年もあったら絶対来るといってくれる子ども達。
やってよかったな〜と心から思った瞬間。
・子ども達にスギダラ特別会員証※贈呈!

   
   
  スギダラ特別会員証  

杉キューブ

   
 
ふらふらし杉:

ふりかえってみるとよくこなしたな〜って思います。読んでいるとそのときそのときの風景が浮かびます。お忙しいのにコドモ会員証を作っていただいた本部の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
ちなみに寄付杉キューブというのは…
もともとこんなに大がかりなワークショップになる予定ではなかったので、助成金申請時の予算が少なかったのです。ということで、屋台の予算が足りなくて、杉キューブを1個千円で購入してもらったのです。
スギカンの方々はじめ、ミヤダラのハルスギさんも…嬉しかったです。で、なんとか予算ギリギリで完成しました。この杉キューブはカットと穴あけを障害者施設の方に発注しました。広がるスギダラです。
次は、公園杉さん、感じだことを語ってもらえますか?

公園杉:

はい!ここは私が一番報告したい、伝えたいとこかもしれません。
大変だったけど、こんな風に思えるワークショップができたことが嬉しいです。

   
   
 

■子どもにとって■

   
 

スタッフとしてがんばってくれた子どもは26人。(下は保育園児〜上は中2)
一回来た子が、次は友達を連れてきてくれたりで、毎回メンバーは増えていった。
中学生の女の子は、テスト期間中にもかかわらずWSを優先。(それでいいのか?は疑問だが)
「自分の考えたことが本当になっていくのがうれしかった。来年は受験だけど、またやりたい。」と言ってくれた。
最初はおやつにつられて来ただけ?だった小学生も、お客さん用に折り紙でおみやげを作ってきたり、
杉コースターをうれしそうに持って帰ったり、杉手帳を毎回まじめに持参してきたり。
きっと普段はゲームなどで遊んでいるのだろうが・・・何がおもしろかったのだろう?

振り返ると、このWSは、子どもが自分で何が好きか、何ができるか、自分で確認していく場でもあったと思う。
大工さんについてあるく子は、大工さんの細かな仕事まで飽きずにそばで見ている。
お菓子づくりが好きな子は、毎回飽きずに調理師さんについていく。
板で看板を作ってきてくれた子は、絵がとても上手だった。
マッサージして大人が喜んでくれると、それがうれしそうな子もいた。

1回目の自己紹介では「大きくなったらなりたいもの」「好きなもの」は「特にありません」という答えが最多だった。
でも、最終日にフェスタでお客さんに見てもらうため掲示する「スタッフ紹介カード」を書いてもらうと・・
「好きなもの」は理科・折り紙・料理・算数・絵を描くこと・・・とやたら具体的に羅列。さらに「あ、これも!」と書き足していくほど。
WSで自分がやった作業の中で、楽しかった瞬間が「自信」として記憶されているのかもしれない。

「やってみたら楽しかった」という感想を書いてくれた子もいた。
しぶしぶ始めたことでも、やり遂げたら達成感。そのうちその仕事についてはスペシャリストに・・・
これは、社会に出てからの構図と似てるかも。

自分が作りたいものを作るためには、わからないことがあっても、自分でどうしたらいいか考えたり、
周りの大人にたずねたりしていた。
そして、思うものができた時の子ども達の顔は、ちょっと誇らしげで・・
私たちまでうれしくなって、「お〜〜すごいやん!」と思いっきり賞賛。

みんなで力を合わせて作る時間も、自分が作りたいものを熱中して作る時間もどちらも貴重なんだな、と改めて認識した。

この子たちが、杉という素材や、カフェを作るという体験を通して、自分の力で道を切り開くことを少しでも体験してくれたのなら、とてもうれしい。
そして、いつかまた「杉」と出会ったら、「あの時、のこぎりで切った杉のにおいだ」と思い出して、その匂いを知っている自分を誇りに思ってほしいと思う。

   
   
 

■大人にとって■

   
 

協力してくれた大人は42人。
地域の方、スギ関メンバー、日向建設の大工さん、子ども達の親御さん、カメラマンさん、大学生の皆さん、イラスト・広報・調整役担当などのゆめのみのメンバー、コワ先生役の水木さん(いえ、あたしは協力というよりどうやら裏番だったようで…^−^;)
この仲間たちの各々の力のすごさに毎回驚かされた。
そして、それを見てすごいと思った人が回りに伝えて、大人達の輪も広がっていった。

子ども芸術学科のチャキさん(女子大生)は、「子どもってなんでもできるんだ、ってすごく驚いた」と新鮮な感想をくれた。
ゲン・まゆみちゃん・キャム(建築系の大学生)は「大工さんや建築士さんの仕事を間近で見るのは初めてで、貴重な体験だった」と。
私達にとっては、大学生がこんな風に素直に喜んで、何回もきてくれることが感動だ。

   
 
ふらふらし杉:

■こどもにとって■のところだけは皆さんに読んでいただきたい!
私たちオトナがコドモに対してプレゼントできるものがここにあるような気がするのです!
スギダラの目的である杉を広めるということは、本当に大事なものをコドモに伝えていくことでもあるのでは
ないかと思うのです。
■大人にとって■昔砂場で山を作ってトンネルを掘って向こうから掘ってくる友達と手がつながった経験、ありませんか?大縄跳びの連続回数を伸ばすことに必死になったことありませんか?
仲間と何かを成し遂げるってわくわくして楽しかったでしょう?たぶん、今回携わってくれた方はきっとそんな思いを感じてくれたと思うのです。そんな“オトナが楽しんだこと”ってきっとコドモに“オトナになっても楽しそう”って伝わっていると思うのです。これからもこんなことをたくさんやっていきたいです。

   
  では、今回、屋台の設計として携わっていただいたMorizoさんこと内田さんに感想をいただきたいと思います。
   
   
 
   
   
 

■こどもの力と木の力■ (こどもゆめカフェプロジェクトを振り返って)

   
 

――――「設計事務所ってどんなお仕事をしてるところと思う?」初っぱなに、こども達に問うてみた。
このプロジェクトの主旨を聞き、専門家としてどう子供達とものづくりをしていこうかと考えてみた。
大人にも設計事務所の仕事が理解されていないことが多い中、こどもにこの問いかけはどうなのか試してみた。――――

元気に手を挙げたこどもは「図面を書くお仕事をするところ!」と。・・・そうですか。やっぱりそう来ましたか。
大人もこう答える人は多い。正解だけど本当は「図面を書くのも仕事」です。
図面を書くだけじゃなくて建て主の思いを聞いて計画をし、沢山の人と関わってひとつのものを造っていく仕事なんです。
と、こどもに出来るだけわかりやすく話す努力をしたとは言え、大人にもなかなか説明する機会のないこんなことを
小学生相手に大まじめに説明してみました。
そして、とても大切で、やりがいのある、楽しい仕事だということをどうにか伝えたようとしてみました。
さて、理解されたでしょうか?どう受け止められたでしょうか・・・・?

しかし、こどもの力は凄い。てんで好き勝手に走り回っていたと思いきや、ある瞬間にスイッチが入って、いきなり作業開始。職人さんの技を食い入るように見はじめる子や、せっせと人の段取りをしだす子。血眼になって木を切りだす子や、
ドリルを上手に使いこなしだす子。どこにそんなスイッチがあったのかは未だにわからないままですが、
こどもって興味を持った瞬間にどうやら不思議な力が吹き出すようです。
そして、やっぱり木の力は凄い。子供でも容易に扱える加工性や軽さ。馴染みやすい感触。
「木で作った」ということを象徴するあの香り。
なぜか面白いことにみんな「あ!木の匂いがする」とわざわざ口に出して言うのです。なぜか、わざわざ。しかも、嬉しげに。。。。それだけ、木の匂いが身近になくなったと言うことでしょうか?はたまた、日本人はやっぱり木が好きと言うことでしょうか?
なぜつい口に出してしまうのかは未だにわからないままですが、木って木を感じた瞬間にどうやら人を嬉しくさせるようです。

杉関の裏番達に唆されて参加した今回のプロジェクトでしたが、お陰様でイイ経験が出来ました。みんなで考え、無から有を生み出す楽しさを共有出来たこと。こどもはもちろん、喜んでいるこどもを見る親を見て凄く意義あるプロジェクトだと思えたこと。そして、こんな無茶なことをやれてしまう杉関に所属していること。。。。改めて嬉しく思います。

  しかし、この杉屋台は今後も発展し各地で活躍出来るよう増殖可能な組み立てキューブとして設計をしてしまいました。裏番がいつまた無茶を言わないか、怖いです・・・・。
   
   
       
   
       
   
   
 

――いつの日か日本各地で杉屋台が元気に増殖しまくって喜びと笑いが拡がることを願います――

   
 

木から森から創造する
建築設計室Morizo-
内田利惠子

   
   
 
ふらふらし杉:

内田さんありがとうございました。予算、工期が限られているという条件で設計していただくのは心苦しかったのですが、とっても素敵な屋台になりました。
で、気になっているのは「裏番」って誰のこと…?(^−^;)

   
 

次にスギカン代表、吉野中央木材の石橋さんの感想をいただきたいと思います。
きっとすばらしい感想をいただけることと思います!

   
   
 
   
   
  ■スギダラ関西のつながり■  
   
 

「コドモゆめカフェ」が無事終わりました。今回のイベントを振り返るに当たって、スギダラ関西の今年の活動を思い返してみると、なんとも密度の濃い1年だったと実感します。

まず、年明け早々に「スギ関ブログ」がスタート。共通の情報交換の場を得た事で、盛り上がりのきっかけになったような気がします。
3月には「第1回定例会」を開き、4月上旬には「宮崎ツアー」敢行(ミヤダラの皆様、本当にお世話になりました!)、そして4月下旬には初の対外的なイベントとなる「ゆめのみ公園フェスタ」、5月は「第2回定例会」、6月には「京女の森ツアー」、7月には恒例の「BBQ大会」、そして、9月から11月にかけての「コドモゆめカフェ」。
上記のイベントの他にも、スギ関メンバー各自のイベントがいっぱいあり、スギ関ブログは洪水状態。
ブログって、こういう使い方するんだっけ?と思うくらいのコメントの嵐となりました。

僕が特に印象深いのは、春の「ゆめのみ公園フェスタ」と秋の「コドモゆめカフェ」。
ゆめのみ公園プロジェクトの縄稚さんと水木さん、お二人がスギダラ関西に入ってくれた事で結ばれた縁、これをきっかけにして、スギ関が外に向かって走り出す事となりました。

スギダラ関西として初めての対外的なイベントとなった春のフェスタ。
多くの家族連れが実際にスギに触れて、公園遊びやスツール作り、箸作りを楽しむ姿を目の当たりにした時、このイベントに参加させて頂いて、本当に良かったと感じました。

木が使われなくなる。山は荒れていく。
山で生きる僕たちがやるべき事は、正にこういうイベントだと思いました。木を知らない多くの人に、まずは存在を知ってもらう。触って、匂って、その良さを実感してもらう。生活や人生の中に日本の木が溶け込んでゆく、ひとつのきっかけになると思いました。

そして、秋の「コドモゆめカフェ」はさらにパワーアップ。子供と大人、みんなで力を合わせて、スギ屋台を作る事となりました。当社で準備させて頂いた吉野杉の角材が、みんなの力で立派な屋台に変身しました。これが本当に格好いい。しかも、中でいると心地よい!

…スギダラの良い所は、自分達が楽しむ事を前提にしている事。まずは自分達が楽しまなきゃ、という姿勢。
「コドモゆめカフェ」の時も、わざわざ前日入りして、「前夜祭」と称した焼肉パーティーを行い、本物の三田牛を堪能!。
スギ関の吹田支部と化している日向建設の中村部長に連れて行ってもらった焼肉屋さんは、なんと各テーブルに生ビールのサーバーが直結されていて、自分で好きなだけ注ぐことができるという、すごく僕向きなお店で、証明書付きの最高のお肉を堪能しました。焼肉を食べた後は、万博公園の温泉でさっぱりし、日向建設さんの事務所の屋上にある素敵な山小屋で一杯飲みつつ、そのまま泊めて頂き、修学旅行に来たかのように、電気を消してからも話し続け…

ありゃ、なんだか「コドモゆめカフェ」のレポートからどんどん離れていきますが…
まぁ、とにかく、これだからスギダラはやめられない。

来年もいろんな出会いがありそうです。楽しみです!
これからも地道なスギダラ活動を続けて行きたいと思います。

皆様、ご協力の程、ヨロスギお願い申し上げます!

   
   
       
   
  コドモゆめカフェの前夜祭の模様です
 
吉野中央木材
 
石橋輝一
   
   
 
ふらふらし杉:

すばらしいご意見(?)楽しい宴会報告?ありがとうございました(^−^;)
ふふふ、なんちゃって、きちんと大事なことを書いていただきました。
自分が楽しまなきゃ“楽しさ”は伝染しないですもんね。
オトナができること、人と人とをつないでいく楽しさを教えてあげること、私たちは杉、国産材を通じてそれができるのではないでしょうか?

   
   
 
   
   
 
    ■ゆめのみ公園フェスタ2007 当日フォトギャラリー■
   
   
 

目立つスギダラハッピ

 

人気者?杉吉くん

   
 

Morizoさん・杉輝さん・杉吉さん・周くん

 

工作コーナー

   
  てきぱき中学生   布テント・葉っぱのお洋服
   
  がんばるコドモたち   射的コーナーもコドモで
   
  真面目にお仕事してます   トレー掃除も進んでやってます
   
  病み上がりだけど来たかった子   感想を発表
   
  会員証をかけてもらってピース   最後はみんなでお疲れさん会
   
   
 

カフェ本番は、オトナの手助けはあったもののほとんどコドモたちで運営していました。
自分のするべきこと、目標がわかっていると、コドモでもこんな力を発揮して見せてくれるんだと感動しました。

   
   
 
    ■ゆめのみ公園フェスタ2007 番外編フォトギャラリー■
   
 
  気持のいい日、気持ちのいい時間
 
  屋台ができたよ!記念撮影だ!
   
  おやつに群がるコドモたち   射的の準備のはずが遊びに…
   
  端材で木の虫かごづくり   風船で遊び出す
   
   
 

番外編の最後の3枚はコドモたちが仕事から外れていった写真です。
しかし、仕事をきちんとしたうえで、自分たちで“やりたい!”と思ってはじめることってとても大事なことだと思うのです。
“やりたい”という力は生きていく力になるはず。ゆめカフェはそういう“遊び”の部分を保証できたのはよかったのでは
と思うのです。後日談ですが、1回目のワークショップのあと、ばったりと公園であった4年生の女の子二人組に声をかけたら
覚えているくせにわざと無視されたんです。ワークショップがすべて終わって、校外学習中の二人が「みずきさ〜ん^0^」と。
私はそれだけでこのワークショップをやってよかったと思ったのでした。
さて、最後は代表のなわちさんに締めていただきます。

   
   
 
   
   
 

皆さんの力のおかげで、最初、絶対無理!と思ったことが奇跡的に最後までたどりつけました。
何かが足りないと思っていると、それを補ってくれる人をだれかが連れてきてくれて…
振り返れば、本当に誰一人が欠けても出来なかったと思うワークショップでした。

特にスギ関のメンバーには、遠いところ何度もかけつけてくれ、また、屋台の設計・調達・施工でご尽力頂き、 子ども達にもてあそばれながら?仕事の話もしてもらって、おまけにいっぱい笑わせてくれて、心強い味方でした。
ご協力に本当に感謝します。ありがとうございました!

ゆめのみ公園プロジェクト
縄稚 美穂子

   
   
   
 
   
   
   
 
   
   
   
   
 
●<ちよだ・けんいち>インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 テクニカルデザインセンター所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長
   
 


   
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