お世話になった皆様へ、感謝の気持ちをこめて

特集　「だっこのいす」プロジェクト

文/　安田ゆり

　圭沙の想いと「だっこのいす」が、こんなにも大きな反響を呼び、たくさんの支援の輪が広がり、こうして野田村への贈呈という形で実現できたことは、安田家にとって想定をはるかに超える出来事でした。

　杉コレクション２０１１が終わった後、プロジェクトが発足して、多くの皆様が支援を呼びかける活動をしてくださっているのを恥ずかしながら私は知りませんでした（それまで安田家にはパソコンがなかったのです…）。パソコンを買って、初めてネットに接続し、「だっこのいす」を検索した時のあの衝撃は忘れられません。たくさんの方々が圭沙の想いを実現するために動いてくださっていることを実感した瞬間でした。

　杉の温かさ以上に熱い心をもった皆様に支えられて野田村を訪問させていただいたのですが、野田村や久慈市の皆様は本当にやさしく思いやりにあふれる方ばかりでした。子供たちもとても素直でかわいくて…。しかし、心の中には大きな不安や悩みがあるのかもしれません。「だっこのいす」はそんな皆様がホッとしていただける場所になればいいと思っています。

　今回の訪問では多くの方にお世話になりました。全国から支援して下さった皆様、心のこもったおもてなしをしてくださった野田村、久慈市の皆様、そして、いちばんご苦労いただいた上にマイペースな安田親子に付き添ってくださったプロジェクトの皆様、本当にありがとうございました。この経験は圭沙にも私にも大きな宝物になりました。これからももっと何か出来ること、役に立てることはないか圭沙と共に考えていきたいと思います。

　最後に皆様のご健康とますますのご活躍を、そして野田村や久慈市、東北の皆様に心から笑える日が一日も早く戻ることをお祈り申し上げます。ありがとうございました！！！

●<やすだ・ゆり>　圭沙さんの母