だからと言ってその場で立ちすくむようなスギダラメンバーのわけは無く、さっそくその場で若杉隊長、千代田氏と3人でデザイン作戦会議。『こんな感じでレイアウトして……』と、イメージを固めつつ現場も実測して、その日のうちにラフプランとスケッチを作成し内田さんに見せてしまいました。
最初のプランは内田さんの構想で床を杉のフローリングにして打ち合わせコーナーとオフィス部分を仕切る杉棚をレイアウトするといういたってシンプルなプランでした。
プランそのものは内田さんに快諾してもらい、早速手分けして実施設計へ。
オフィス家具は得意分野なのですんなりと調達できる算段を立て、杉棚もすぐさま具体的な設計に入りなんとか予算内に収まりそうな感じになったころ、若杉隊長が『おい!スギダラオフィスとしての名をつけるにしてはなんか物足りなよな! な、そうだろ??』、と熱く言い出したのでした。そこでまたデザインの作戦会議が始まる。
『よし、杉パオやろう!!』
杉パオとは私たちのオフィスなど何度か実践した経験のある杉の角材を使ったやぐらで、今回のスギダラオフィスでも元々あった襖を隠しながら利用したり、照明器具をつけるなど、まさにうってつけでした。
ここから、インテリアの設計の変更と杉パオの設計に同時に入り、予算オーバーになる可能性など気にもせず邁進、いや爆走を始めるのでした。
内田さんにはまたもや、スケッチやらなにやらを見せてその気にさせて快諾。もう止まらない、さっさと宮崎の川上木材さんへ材料を発注し、金物も手配して設計と手配を完了させてしまったのです。
あとは、施工をするのみ。
ノリで設計しているように見える設計チームですが、この時点で、きっと杉を使った心地よいオフィスができるだろうとチーム一同確信しておりました。
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