文/写真 長谷川智久
“橋が架かるぞ”と弾んだ声で電話がかかって来た事を今でも覚えている。 それは、妻の父、佐一郎さんからだった。夢の夢でもあった橋が目の前の五ヶ瀬川に架かると言うのだ。 それまでは、上崎地区は陸の孤島と言われており、渡し船で物資を運んだ時代を経て、市道が開通したものの 峠を二つ越える曲がりくねった道を生活道路としていた。 五ヶ瀬川の対岸の国道にでるには、時間もかかるし、大型台風がくれば、土砂が堆積したりして通行止めとなる 事もしばしばあった。それ故に、上崎区民にとっては橋が架かる事は、悲願であった。 ことある事に、町政・県政へと陳情を繰り返してはいたが、なかなか希望は叶わなかった。しかし、幸運にも、 ふるさと林道整備において、実現する事となった。 上崎地区の集落の規模を考えると、そこに架かる橋という事は、車一台が通れる位の橋だろうと思っていた。 ところが、想像をはるかに超える大きな橋で、片側一車線、歩道までもある、おまけに、吊り橋で作る、 との事であった。まったく、想像できなかったが、どのような橋が出来るのだろうかと期待に胸を弾ませる毎日が始まった。
これからも一緒に年月を重ね、 上崎の誇りでもある上崎橋を末永く使い続ける事が出来るように大切にメンテナンスを繰り返して行こうと考えています。 最後に上崎橋の建設に係った全ての皆様に感謝を申し上げます。 また、記念イベントでお会いするのを楽しみにしています。