祝!天草しもうら弁天会『信友社賞』受賞
 

下浦土玩具ができるまで

文/しもうら弁天会

   
 
 
   
  下浦泥玩具の製作工程 <製作期間は、最短で7日間>
  ・2021年 12 月現在 ・ 12 名の製作スタッフ ・半日づつのシフト制
   
 
  〜1日目〜
   
   
 
1,土づくり(種類は信楽粘土)

@20キロの塊を、手作りの土裁断機で薄く切る。

Aそれをさらに小さく切る。

B水を加えて、手作りの撹拌機で混ぜながら土水を作る。
 
     
2,鋳込み(その1)
石膏型に土を入れる

@石膏型の穴に、水で溶いた土を
流し込む。(2 つに分かれている
石膏型を、輪ゴムで固定しておく)

A型を上にして45 分待つ。
(その間、土が沈んだら土を継ぎ足し穴のすれすれまで土を入れる。)

B45 分経ったら、石膏型を逆さに
振って、余分な土を穴から落とす。

C型の穴を下に向け15 分間逆さにし余分な土を全部落としてしまう)
 
     
3,鋳込み(その2)
土の原型をつくる

@石膏型についた余分な土は、 濡れた布で拭き取っておく。

A型の穴は下に向けたまま 半日〜 1 日、置いておく。
 
     
〜2日目〜    
     
4,石膏型から土玩具の原型を取り出す

@石膏型の輪ゴムを外す

A石膏型から、原型を取り出す。 (湿度が高い日は、外れない場合 がある。再度そのまま乾燥させる)
 
     
5,形成(その1)余分なバリ取り

@竹べらを使ってバリ(原型から はみ出している土)を削っていく。
 
     
6,形成(その2)底を平らに削る

@濡れたセーム皮を台に広げ、 作品をグルグル回しながら 底を平らにする。
 
     
〜3日目〜    
     
7,形成(その3)全体の仕上げ

@濡れたセーヌ皮で、全体を 磨き上げて滑らかにする。

A翌日まで、そのまま自然乾燥。
 
     
8,窯入れ前の仕上げ

@仕上げ用の柔らかい布で全体を滑らかにする
 
     
〜4日目〜    
     
9,窯入れ(約 160 個位入る)

@窯の中に、作品を並べていく。

A朝9時に 700 度にタイマー セットする。

B夕 17 時には 700 度に達して、 スイッチが自動で切れる。

C窯は温度が自然降下していくので、翌日まで放置し、扉は開けない。
 
     
〜5日目〜    
     
11 、窯出し

@最短時の窯出しは、 窯入れ翌日の夕方(タイマが切れて 丸一日経過)、窯の温度が下がっていることを確認して扉を開ける。
(注意 まだ温度が高い時に扉を 開けると、ヒビが入ったりする)

A作品を取り出す。
 
     
12, 素焼きの点検と仕上げ

@窯から取り出した素焼きは、 紙やすりで磨いて滑らかにする。

Aヒビなどの不良品がないか点検 していく。
 
     
〜6日目〜    
     
13 ,絵付け(20〜40個づつまとめて絵付けすると、塗料に 無駄が少ない)

@塗料は、事前に調合して色をつくり、乾燥しない容器に入れておく。

A素焼き全体を、調合色の白塗り をする。

Bそれぞれの色を筆を変えながら 描いていく。

C最後に目を描く。

※ 絵付けは、描いた色が乾いたことを 確認してから、次の色を付けていく。
 
     
〜7日目〜    
     

14,アマビエの場合は 『 神璽 』 を貼る

@下浦神社でお祓いしていただく 『 神璽 』を、印刷する。

A下浦神社で、『 神璽 』はお祓い していただく.

Bお祓いを終えた印刷の『 神璽 』 を 一個づつ切り離す。 Cアマビエの裏側に、糊で貼る。

 
   
   
   
   
   
 


   
 
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