連載

 
小さな杉暦 12月 おまけもあります。)
文/写真 石田紀佳
あのスギぼっくりからとびだしたスギの種が、再びスギぼっくりを鈴生りに するまでのほんの歩みはじめの記録。
 
 

月後れで杉苗の様子をお伝えしていると、新年はどうも気後れしてしまいます。
そこでヘナチョコなお飾りですが、杉でつくったので出してみますね。
ワイヤーなどはいっさい使わず、ただ矯めながらからめて丸くしました。上だけ荒縄でしばってできあがり。
杉ぼっくりがついているものを使いたかったのですが、すぐ手の届くところになかったので、こうなりました...急に思いついて、暮れに暗闇の中で伐ったので。

出水さんがつくった巨大杉リースとは比べ物になりませんが、玄関がお正月っぽくなりました。
クリスマスにも正月にも使えて和洋両得、というか宗教も国境も超えてるところが気に入りました。
素手だと、ちくちくしますが、いい香りがたちますね。今年はもっと早くにつくってお世話になった人たちにお渡ししたいなあ、なんて思いました。

 
杉飾り



 

それでは12月の杉苗。
といっても、12月は初旬にしか撮影をしませんでした。
新芽が出たことに安心して、またもやほったらかしにしてしまいました。いいわけをしますと、たまに撮ろうとすると曇りや雨だったのです。

 

 

杉苗12月はじめ:この冬は暖かく、新芽もすくすく育っています。

 
 

12月はじめ後姿: バックスタイルもきまっています。

 

 

売れ残り苗12月はじめ: 前回、この売れ残りを掲載したら、「ぜひ欲しい」という方が殺到するかと期待していましたが、なんの反応もありませんでした...みんな大きくなるのが恐いのでしょうか。

   

 

ひのきアップ12月はじめ:
とてもクラシカルな容貌ですね。植物と動物が未分化みたい。

 

このようにまるで順調に冬を過ごしそうだった杉苗ちゃんでしたが、なんと予期せぬ異変が待ち受けていたのです。。。それは次号で。

   
   
  ●<いしだ・のりか>フリーランスキュレ−タ−
1965年京都生まれ、金沢にて小学2年時まで杉の校舎で杉の机と椅子に触れる。
「人と自然とものづくり」をキーワードに「手仕事」を執筆や展覧会企画などで紹介。
 
 


   
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