特集吉野

 
スギダラデビューの野望
文/内田利惠子
 
 

 

昨年めでたくスギダラデビューしました「スギやねん、関西」のMori田と申します。皆様はじめまして。よろ杉お願い致します。

私事で恐縮ですが、本業は大阪で建築設計事務所を営んでおります。木が好きで、行く末は木を活かせる建築家として名を馳せたいという野望を持っております。
スギダラとの出会いは・・・・。木をもっと根本から知りたい!ならば、森へ行かねば!と訪問林業地を闇雲に探しているときにスギダラのHPに引っかかってしまったのが始まりです。木や林業情報の発信は、まじめで、堅く、ちょっとモッサイ。というイメージを持っていたのに、なんだこの軽いノリは・・・・、企画のおもしろさは・・・・。まんまと引き寄せられてしまったわけであります。また、時を同じくして吉野中央木材さんと知りあえたこと、スギダラ関西の忘年会に参加できたことが、さらにスギダラに引き込まれた要因と思われます。林業界、木材界にも若者が沢山いるんだということが妙に新鮮に思え、一筋の光が見えたのです。

 

木を知るには、まず森から!と、毎月1回週末に森林育成講座を受けるため、はるばる長野に通っています。植林、下草刈 〜 林分調査、施業計画に至るまで一通り林業ってどんなことをしてるのかということを教わります。机上バージョンと、体験バージョンを平行して行うため、作業の意味を身を持って知ることが出来るありがたい講座です。チェーンソーと格闘して除伐作業もします。ことごとく掛かり木(他の木に引っ掛かって倒れない)です。木は重く素人1人ではどうにもなりません。汗だくです。作業道具は重く、傾斜はきつく60度はあるように思えます。(実際は20度もないが、気分は60度)作業場へたどり着くのがまず大変です。汗だくです。林業は危険で労災利用率ナンバーワンです。蜂や、熊に襲われることもあるそうです。冷や冷やです。

ほんのちょっと体験し、大変さを知るとどんどん関心が深まります。知れば知るほど建築用材を作るのがこんなに大変なことかと痛感するわけです。そして今までの自分の行動を、ものすごく反省したのです。「木材を値切ってごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい・・・・。」心の底からそう思ったのであります。
そうするうちに、この実態を、家を建てるユーザーに伝えたいと思うようになってしまいました。その思いはどんどん膨らんでしまいました。だけど、自分のクライアントだけでは広がらない。・・・・そうだ。建築講座を開こう!せっかくなら、家を建てる人だけじゃなく、住まいの空間に関心がある人、暮らしを豊かにしたいと考えている人、木がちょっと好きなだけの人までもを対象に・・・・。木をキーワードに広く、緩く、まったりと、お茶でも飲みながら、木への関心を深めてもらいたい。
そんな思いで2007年1月「もくちく(木築)カフェ」をスタートさせたのです。


 

あっ。・・・・たしかこれは月刊杉の原稿だった。
ああ、・・・・そろそろ「おち」の時間ですか。
山のこと、街のことを山と街から二刀流で発信する。そしてなにより楽しみながら木と人間が夢で繋がることで、スギのステキな使い道が飛躍的に拡大する!そこに希望の光を見いだしたのです!!!!!(変な宗教ではございません)
まさに、スギダラはそんな活動をしている。自分もスギダラを通して、なにかやってみたい!しでかしたい!!
きっとこのノリ、いや、このスギダラパワーがあれば、なにか出来るはずだ!!!

さて、結局、何が言いたかったかといいますと、こんな漠然とした野望を持った会員がまた1人増えたことをご報告申し上げたかったわけであります。
どうぞこれからも「スギやねん、関西」をよろ杉お願い致します。

かしこ

 

 

●<うちだ・りえこ>内田利惠子  建築設計室 Morizo- 主宰

 
 
   
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