連載  
  あきた杉歳時記/第38回 「羽州街道」
文/写真 菅原香織
  すぎっち@秋田支部長から、旬の秋田の杉直(さんちょく)だよりをお届けします ・・・・
 
西の方から桜の便りが届くこの季節。秋田では花吹雪ならぬ本物の吹雪に見舞われる寒い日もありましたが、ようやく春の訪れを感じさせる陽気になりました。スギダラ秋田支部がある美術工芸短大でも新年度を迎え、学生の明るい声が響いて、寒々としていたキャンパスにも活気があふれています。
 
  美短キャンパスから新屋駅まで続く新屋大川散歩道の桜並木。開花まではあと一週間ぐらい?
   
  その秋田支部に3月末、東北大学都市・まちづくり研究会(以下都市研)の学生さん2名が視察にいらっしゃいました。きっかけは、昨年11月杉コレクションin日南のときに開催された「第1回スギダラ全国大会」で、例によって参加者全員自己紹介の時。東北からの参加者ということで都市研の勝野さんと八木さんが参加していました。北郷のコテージで大盛り上がりのスギダラ全国大会の最後に、「次の全国大会では秋田で!」とバトンならぬ「飫肥杉の箸」を(その場の勢いで)受け取ってしまいました。内心(うわーん、どうしよう...!)と心細く思っていたところ、スギダラの親分こと南雲さんから「都市研の学生たちは、平泉のプロジェクト(平泉まちてらすプロジェクト「夢あかり+」)で協力してくれたんだよ。頼もしい連中だからさ、秋田での全国大会でも力になってもらおうよ!」と声をかけられて、名刺交換をしたのでした。その後、八木さんが都市研の定例会のときにメンバーに北のスギダラの話をしたところ、是非一度秋田見学ツアーに行きたいということになり今回の視察となりました。
   
  勝野さんと八木さんは今回来られませんでしたが、かわりに後輩の小長井さんと土屋さんが訪問することになりました。日程は1泊2日、仙台から高速バスで秋田入り。1日目は秋田駅西口バス停のスギダラスポットなどをご案内したあと、森岳温泉でスギダラメンバーでもある一八会とのメンバーと交流会。
 
  午後2時から始まった交流会は場所を二ツ井に移し、その後9時間続いたのでした。
   
  夜は二ツ井のきみまち塾に宿泊し、翌日、モクネットの加藤さんの案内で窓山や二ツ井町営住宅や小学校などを見学の後、秋田支部のある秋田市新屋に移動。スギダラ秋田支部に訪問していただきました。(Letting Go.で学生さんから見た訪問記をご覧頂けます)
   
  都市研では、現在福島県桑折(こおり)町で「まゆたま」というカフェ+図書のコミュニティースペースを運営しているとのこと。桑折町は江戸時代の主要街道だった奥州街道の分岐点で、桑折町を起点として宮城、山形、秋田、青森油川までが羽州街道と呼ばれていました。実はきみまち塾のある二ツ井も新屋もその羽州街道上にあるんです。意外なところでつながっていたことを発見!巡り会うべくして、この日があったのだなーと、あらためてスギダラが取り持つ不思議なご縁を感じたのでした。
   
  肝心の第2回全国大会については、何かイベント開催に併せたいね、ということになり、そのアイデアも含めて鋭意企て中です。一緒に企ててくれる方、大募集中!!是非ご連絡下さいね。
   
   
   
   
  ●<すがわら かおり> 教員
秋田公立美術工芸短期大学 産業デザイン学科 勤務 http://www.amcac.ac.jp/
日本全国スギダラケ倶楽部 秋田支部長 北のスギダラ http://sgicci.exblog.jp/
『あきた杉歳時記』web単行本 http://www.m-sugi.com/books/books_sugicchi.htm
   
 
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