特集 秋田「杉恋」プロジェクト  
  JR九州と秋田「杉恋」プロジェクト
文/ 泉山吉明
   
 
 
  ●JR九州プレゼンの反響
   
   秋田公立美術工芸短期大学の菅原先生のご配慮により、JR九州の津高部長さんの講演を秋田県で開催できたことは非常に意義がありました。我々が企画する講演会やフォーラムには、いかつい顔の林業関係者や森林組合関係者など、いつもの面々が多いのですが、今回企画した「秋田駅周辺にぎわい創出研修会 〜JR九州の木材を活かした旅客事業に学ぶ〜」には、若い女子や少し毛色の違う方々が多く参加し、会場も非常に熱気がありました。また、津高部長さんの東北出張を利用しての開催ということで、講師旅費の負担もなく、県としては費用対効果バツグンの企画となりました。
   
   プレゼンも粋な演出で、冒頭に放映された「九州新刊幹線開業CM」180秒バージョンで、出だしから、やるな九州という雰囲気が会場を包んでいました。内容も、JR九州の斬新で大胆な木材の利用に圧倒されるもので、又、JR九州のPRも随所に織り込まれ、参加者に「私を九州に連れてって」と言わせるようなものでした。
   
   津高部長さんは、前日にプレゼン資料を随行の福田さんから渡されたようですが、多彩なアドリブも入り、相当な場数を踏んでいらっしゃることが良くわかりました。なお、途中笑いを取ろうと試みた部分があったようですが、秋田原人から笑いを取ることの難しさがわかり、ノーマルな語り口にしたと、講演後本人から話しがありました。
   
   講演後の反響も大きく、東北の自治体職員のネットワーク「北東北めぐみネット」に、プレゼンのデータを流したいとの問い合わせもあり、JR九州の取り組みが東北各地に相当な影響を与えそうな予感がしています。
   多くの人たちの熱い思いがあれば、できないことはないというエールをいただき、JR九州のプレゼンに感謝です。
   
   
  ●秋田「杉恋」プロジェクトへのエール
   
   この研修会は、菅原先生にとって「杉恋」プロジェクトのスタートにもなりました。私が仕事の関係で菅原先生にお目にかかったのは平成22年当時、県の「木を活かした街並づくり」の事業化に関してアドバイスを頂きに行ったのが初めてでした。
   その当時から、杉コレクションのことやスギダラ全国大会の秋田開催のことを熱く語っていましたが、ついに実現にこぎつけることができることは、非常にうれしいことです。
   
   このプロジェクトは、少々元気をなくしている秋田の林業や木材産業関係者にも、きっと大きな刺激を与えてくれると思うし、応援してくれる業界の方々も多数います。
   秋田県は、今冬のまっただ中で、じっと寒さを耐える日々を送っていますが、必ず春は来ます。そんな心境で、杉恋のプロジェクトの成功に向けて応援していきたいと思っています。
   
   私は仕事柄、クマからスギまで多くの品物を扱っていますが、何はともあれ、このプロジェクトを最優先にしたいと密かに考えています。また、このプロジェクトの成功は、必ずや「ユタカな国へ あきたびじょん」*注 の前進に繋がるはずだと確信し、熱いエールを送ります。
   
  がんばれ「秋田スギ恋プロジェクト」!
   
   
   
 
*注
「あきたびじょん」とは、秋田県が平成24年からはじめた県のイメージアップキャンペーンのキャッチコピーです。県の公式ホームページ「美の国あきたネット」をご覧ください。
   
  県の公式ホームページ「美の国あきたネット」→http://www.pref.akita.lg.jp/www/genre/0000000000000/1326162277937/index.html
   
  あきたびじょん特設サイト→:http://common.pref.akita.lg.jp/akitavision/
   
   
   
   
  ●<いずみやま・よしあき> スギダラ会員NO.1232
秋田県秋田地域振興局森づくり推進課
   
 
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