特集 ティンバライズ九州展 「Let's Timberize! in 九州」
  スギダラメンバー報告2:「杉騒動」で繋がって
文/写真 河野健一
   
 
  11/17(土)から11/25(日)まで福岡で開催されていたティンバライズ九州展に参加してきた。と言っても最後の週末(24日(土)と25日(日))だけだったのだが。地元(宮崎県日南市)で11/9(金)から11/11(日)まで開催されたイベント「全国運河サミット in 日南2012」を終えたらすぐに、飫肥杉のギフト「SUGFT」展示品だけを福岡へ送り込んだ。
   
  事前に今回の展示会は「杉騒動」と聞いていたので、都市の一角が杉ダラケなのだろうと妄想していた。しかし、会場周辺に路線バスで到着してみると、ぜんぜんそんな様子はない。会場は分散しているのか?などと思いつつ会場内に入ると、その建物の中に杉が木が凝縮されていた。まさに「これから杉騒動を起こそう!という騒動」だった。
   
  会場内には、大学生たちが木を新素材ととらえたプレゼンテーションや模型が展示してあり、とても興味深かった。建築にもっと木を使ったら、街はどのように変わるのか。どの模型も実物大で見てみたくなった。例えば、杉コレクションの建築版みたいな感じで、入賞作品は実物大で製作!といったコトが起こってくると面白そうだ。
  ボクら飫肥杉課の活動では、杉モノやイベント、ソフト事業などが中心で、建築では一般住宅や内装飫肥杉化ぐらいまでで、高層の大規模な建築は未経験だ。だからなのか、食い入るように見て回ってしまった。
   
 
  木を新素材ととらえた展示模型
 
  SUGIFT展示ブース
   
  会場では、ボクの本来の使命であるobisugi designSUGIFTを含めた、飫肥杉や日南市のアピールもそこそこに、建築模型を満喫した後は、杉製の遊具・玩具や子どもワークショップに没頭した。福岡の子ども達とは杉製積み木を通じて交流し、他の出展者とは杉モノを通じて交流し、そして久しぶりにスギダラ北部九州支部の皆さんとも会えた。
   
  今年に入り、福岡でたくさん話を聞かせてもらった森商事の森社長さん(スギダラ天草支部長)とは、みやざきアートセンターで開催された「森のおもちゃとアート展」で再会できたし、福岡で展示してあったダイナミックな遊具は、アートセンターの石田センター長さんが福岡の会場で唾をつけ宮崎でも使用された。宮崎でも大人気だった。この宮崎でのイベントも、まさに「杉騒動」で、楽しかった。
   
 
  ダイナミックな木の遊具、「Let's Timberize! in 九州」福岡にて
 
  ダイナミックな木の遊具、「森のおもちゃとアート展」宮崎にて
   
  いつも思うのだが、杉イベントに参加すると、またそこで新しい繋がりが生まれる。そして、その繋がりが次の何かを生み出す。日本全国に豊富にある杉という地域資源を、日本のあちこちで何とかしようとしている仲間がいる。杉を社会や暮らしにうまく取り入れていこうと悪戦苦闘したり、楽しんだりしている仲間がたくさんいる。この「杉」というキーワードは、地域間を繋げたり、世代や職業なども関係なく繋げてくれたり、とても魅力的な資源だ。「○○スギ!」というだけで誰でも簡単に駄洒落を制作できるし。
   
  ボクら地方公務員の困るところは、人事異動があるところ。福祉、教育、産業、税務など様々な部署がある中、どこに動かされるか分からない。きっと、こちら側と繋がってくださった方々も多少は困られるのではないか。新しい人材の登場によって違った風が吹いたりすることもあるのだろうが。
  飫肥杉課に関わって、もうすぐ丸6年。市町村合併時の仕切り直しで今の部署を希望して異動し、飫肥杉課の事務局を担当してからだと丸4年。ここのところ、「もうそろそろか?」という周囲の声が多くなってきた。まだまだ杉騒動に関わりたい、杉をきっかけに繋がりたい、のだが。。。
   
 
  スギダラは撤収作業もイベントみたい
 
  もちろん夜の部「杉談議」も行われた
   
   
   
   
  ●<かわの・けんいち> 日南市飫肥杉課 obisugi design 推進室長
ブログ「オビダラ日記〜飫肥杉ダラケのまちづくり〜」担当
   
 
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