特集 創立10周年記念 スギダラ座談会
  ダラダラ語る、スギダラの10年とこれから/後編
記録/文 長町美和子
   
 
 
  *前編はこちら
   
 
     
  2013年6月24日、(株) 内田洋行のミーティングルームにて行われた座談会の後編。左から長町美和子、南雲勝志、千代田健一、若杉浩一。 photo/内田みえ
   
   
   
 
第3章 現代の消費社会に対して何ができる?
   
   
3-1 経済なのか、思想なのか
   
   
南雲: もし、若杉さんの言うことが本質なら、それこそまさに経済活動としてのデザインが成り立つはずだよね。
   
長町: 本来はね。
   
若杉: 僕は、それはゆくゆくお金になる、という風に信じているんですよ。スギダラを始めた頃は、(社内でも)若杉&千代田の好き者がただただやってる、って話でしたけど、今は製品開発も出来るようになったし、いろんな仲間が「ありがとう!」って言ってくれるような仕事が来ますよ。それも、自動的につながりとしてやってくる。杉のデザインで云々じゃなくて、そういう人と人との繋がりの中で、あ、あいつらこういう風なことを考えてこういうデザインをするんだ、っていうようなことに共感してくれて仕事が来る。
   
千代田: そうだね、どっちかっていうと思想に近いのかな。
   
南雲: そこには杉が必要なの?
   
若杉: いや、杉というものに出会って、僕達がこれまでやってきたことに対して「共感する」ってコトですよ。なので、だんだんそれが加速していって、そういう人たちが増えてくると、経済になるような時代がやってくると思いますよ。
   
南雲: 僕はそんなに、これから仕事になるなんて興味は今まったくないよ。
   
長町: ふーん、そう!
   
内田: 仙人みたい。
   
南雲: それよりも、同じようなことをやる企業や団体が増えていく中で、他に先駆けてスギダラや内田洋行がやってきた、あの思想がすごく大事なんだよ、ってことをどう伝えていくか、ってことが大事だと思うんだよ。
   
若杉: その通り!
   
南雲: そうしないと、お金と技術だけになっていくから。さっきの震災を経験してもやっぱりわからないじゃん、って話と今の話は似てるんだけど。
   
内田: 特に、これも今日のテーマとして私は考えているんだけど、杉を取り巻く環境、国産材を取り巻く環境が、スギダラ設立の頃と10年後の今とぜんぜん違うじゃないですか。今、行政が国産材を使え使えって言って、本当に地域でも増えてきたけど、昔、間伐材がらみの助成金事業がブームだった時期に、結局ソウルでやった人が少なくて続かなかった、っていう話と同じで、それが本当に社会的な問題だったと思うけれど、今もきっと半分そういう人たちがいるわけじゃないですか。
   
若杉: その通り、その通り。
   
千代田: エコポイントだってそうだよ。
   
内田: だから、これからそこらへんの問題をユーザーだって見極めていかないといけないだろうし、活動する方もいろいろ伝えていくべきこと、やり方も変わっていくんじゃないかな、って思うわけですよ。
   
長町: 本質がきちんと伝わってない、ってことだよね。エコロジカルな暮らしをすると光熱費が安くなってお得ですよ、って。そういう風にすぐいっちゃうじゃない。
   
千代田: みんなそういう欲求を満たす方向にしかプロモーションしないから。
   
長町: この間、フェイスブックで河野健一さんがアップしてたけど、飫肥(おび)杉課*注 のこれまでの活動について、飫肥杉を知らしめるプロジェクトはそこそこの成果を上げているけれど、経済的な効果はまだ生んでいない、みたいな新聞記事があって、あれはなんか残念だったな。あんなにがんばってるのに。
   
南雲: たしかに飫肥杉デザインの実質的な経済効果はまだ上がってないよ。だけど、この10年の間に宮崎の杉がこれだけ話題になり、飫肥杉が日本全国から知られるようになったというのは、スゴイことだよ。
   
 
*注 飫肥(おび)杉課・・・平成19年4月より宮崎県日南市に設置された飫肥杉を核としたプロジェクトチーム。飫肥杉のある風景、まちづくりを目指す。市、地元メーカー、デザイナーによる日南飫肥杉デザイン会を発足させ、飫肥杉を使った家具、贈り物シリーズ等の商品開発も行っている。 photo/SCENE
ブログ「オビダラ日記〜飫肥杉ダラケのまちづくり〜」:http://obidara.exblog.jp/
obisugi design(家具):http://www.obisugi-design.com/
SUGIFT(お祝いもの):https://sugi-ya.jp/sugift/
   
   
   
   
3-2 共有する人、理解する人を増やすことで何かが変わる
   
   
若杉: 価値って、モノが売れたからいいんだ、って話じゃないじゃないですか。
   
一同: そうそうそうそう、そうなんだよ。
   
内田: ただ、売れなくてもいい、じゃなくて、売れるための努力が続いているか、ってところなんだよね。
   
南雲: そう! それは絶対に必要!
   
若杉: だから幸い、健ちゃん(日南市飫肥杉課 河野健一さん)をはじめ、自発的にいろんなことを仕掛けられるような人たちが揃い始めているじゃないですか。
   
南雲: それを見ている役所の職員が「俺たちもがんばろう」って、そういう相乗効果はものすごい経済効果を生んでいるんだよ。
   
長町: そうだよね、全体を見ていただかないとね。
   
若杉: それはやっぱり伝える側として、物事がわからない人に対して、こういう価値、ああいう価値で、こんな効果が生まれてますよ、って伝えていかないと。
   
内田: そうだね、きちんと伝えていかないとね。
   
南雲: しかし、健ちゃんたちの活動をスギダラの活動として同じ軸に入れるかどうかは別だけどね。
   
内田: でも派生していってることは確実じゃない? 吉野だってそうだと思うし、秋田だってそうだと思うし。
   
南雲: まぁたしかにつながってる。
   
内田: そうやって、地域地域で派生して、そこが独自にやっていく、ってのがまたスギダラらしいところじゃないですか。へんに取り込むとか、いっしょにやっていこう、っていうんじゃなくて、その地域の人が自分の足でやっていかないと何にもならない、ってことがみんなわかってるから。
   
若杉: その通り!
   
南雲: 地域もそうだけど人間もそうで、自分がやらないと何もならない。それをちゃんとやるか、って言ったら、僕だってできるかどうかわからないけどね。
   
若杉: 僕たちが置いて来たもの、忘れてきてしまったもの、合点がいかないシロモノを、スギダラ倶楽部を通して一つ一つめくっていって、あれもあったこれもあった、面白い面白い、っていろいろやってるわけですけど、本当はモノが売れて良かったとか広まって良かったという話じゃなくて、そういうものに対して、価値と喜びと思い、そういうことが地域にとって自分たちにとって重要なんだ、って(思える)人が増えていくことが大事なんですよね。それが実は、モノが売れるってことのもっと手前にあるシロモノでさ、そういう風に「いいね」「よかったね」って言う人が巣立っていって、社会の中でその人たちがじわじわと増えて、地域において、行政において、企業の中にもきちんといる、っていう風になっていくと、ある時ボロッと変わる瞬間が来るって僕は思っているんですけどね。
   
南雲: 若ちゃん、政治家になったほうがいいんじゃないの?
   
若杉: そうですか? 千代ちゃんも同じ思いですよ。
   
千代田: だからオレ、(選挙)事務所やるよ、って言ってるんだけどね(笑)
   
長町: その下地づくりはとっても重要。理解する人と共感する人を増やすってのは。
   
若杉: そうなんですよ。俺たちデザインやって思うんだけど、企業の中でいちばん苦しんでるのは、経営側、判断する側に本当にデザインを理解する人がいないから、若杉がデザインすると高くなるとか、デザイナーが入ると売れなくなるとか、そんなことばっかり言われる、ってことなんですよ。
   
長町: これをずーっと続けていくと、じわじわ下地の層が厚くなっていって、いつかは何かが起きる、と。
   
若杉: うん、ペロッと変わる。ペロッと。
   
内田: くるんって裏返るような、ね!
   
南雲: それ、若ちゃん生きてるの?
   
若杉: 生きてない。
   
南雲: 自分が死んだ後のこと言ってんの?
   
若杉: そう。
   
長町: 100年単位だよね。
   
若杉: もう千代田以下のうちの若い30代がどれだけ本物になれるか。
   
   
   
   
3-3 自分だけの道を行けばそこにニーズはあるはずだ
   
   
南雲: そういう意味じゃ残し方も本物に残さないとね。なんかあの連中がそんなこと言ってたけど、5年経ったら事情もガラッと変わったよな、なんて言われないようなものにしたいよな。
   
若杉: そうですね。で、僕は企業側にいるので、企業ってものがいかに社会的にインパクトを持つ、影響力を持つ存在であるか、とか、モノや経済中心の中で、中国とか韓国とかから押され押されて自分たちが自立していく道を見つけていくには、やっぱり企業側の中に新しい価値騒動ができる文脈とか人材とか育たないかぎり、オレは幸せになれるような気がしないんですけど。
   
南雲: 今、若杉さんが言ってるのは、ある意味、競争をしない方向が、メーカーや企業には必要なんじゃないか、ってことでしょ。
   
若杉: そう。
   
内田: 「下山のすすめ」ですよ。
   
南雲: ゲザン?
   
長町: 山を下りるすすめ。
   
南雲: あぁ、そうかもしれない。
   
内田: 今まで頂上を目指せ目指せってみんな上ってきたけど、今はもう、そういう時代じゃなくて降りる方向じゃないか、って。書いたの誰だっけ?
   
長町: 五木寛之。『下山の思想』。
   
内田: そうそう。って考え。
   
千代田: でも欲望とか競争心を捨てない限りそうはならないよねぇ。
   
南雲: その代わり、俺たちが一生懸命やってきたことは、ライバルメーカーは取るなよ、ってそれくらいの倫理観は欲しいよな!
   
若杉: ね! その倫理も含めて。
   
内田: 倫理、良心……。
   
南雲: 道徳。
   
内田: ただ、別に競争を放棄するってことじゃなくて、違う自分の道を行くってことでいいわけでしょ?
   
南・若: そうそうそう!
   
南雲: 努力して、我々は他社にないものを絶対つくるぞ、ってことだよ。
   
内田: で、世の中に確実にそこにニーズがあるはずで。
   
若杉: ある!
   
内田: 売り上げが少なくたって、成長がなくたって、確実に儲けていけたらみんな生き残っていけるわけじゃないですか。その企業は生き残っていけるわけじゃないですか。
   
長町: そのニーズ、それをきちんと理解する人を育てていかないとね。
   
南雲: でも、その同じ価値観を分けて取り合おうとするから、がっかりするんだよ。
   
内田: みんなパイの取り合いするだけでね。
   
南雲: 違う価値観で攻めていけば消費者も面白いはずなんだよ。
   
若杉: そーだよ、そーだよ。
   
南雲: うちは電気自動車なんかぜっっったい興味示さない! とか、そういうメーカーがいたっていいと思うんだよ。そういう方が面白いよなぁ、うちはディーゼルだけだぜ、とかさ。いや自動車ってのはかっこよさがすべてだ!って言ってくれたっていいしさ。みんなエコだなんだ、って同じものを……。
   
千代田: そこまで思い切れない規模になっちゃってる、ってことですよ。
   
内田: だよね。だからその規模からもう一度考えていかないと。だって適正規模ってあるじゃない、モノづくりには。ほんとすべてのモノづくりがそういうことを考え直していかないと。1人2人のモノづくりだって、工房だって町工場だって。
   
千代田: 経済の仕組みとかナントカが、今ある仕組みの状態から考えるからわかんないと思うけど、昔のミラノの大聖堂を建てた頃なんて、材料も石で、あれを積み上げるって今やったらものすごいコストがかかるはずで、でもその当時の人たちはもっともっと安価な給料で働いていたわけでしょ?
   
南雲: 安価かもしれないけど、その優秀な技術を持った人は、ミラノからフランスに行ったりスペインに行ったりしてたわけだから。日本だって、お寺つくるとかお城つくる時とかそうだったからね。
   
内田: 大工や他の職人が各地を渡って行ってね。
   
千代田: えーと、なんかそういう、倫理ってのもあるんだけど、……権利を守るって考え方じゃなくて、なんて言えばいいのかな……。
   
内田: 当てはまるかどうかわかんないけど、「共有」って言葉を使えるかな。いろんなことの共有ってこと。
   
千代田: 人の知恵を盗むってことじゃなくて……。
   
内田: みんなの財産として共有する。
   
長町: クラウド的なこと?
   
千代田: その考え方っていうか、思想、哲学が共有できるようになればいいんじゃないかな、って気がするんですよ。
   
南雲: ま、競争社会っていうのは、一人勝手がなんぼみたいなところがあるでしょ? だからどうしても、人に勝とうって意識が働くんじゃないかな。
   
千代田: ちょっとした差を、さも差があるかのようにプレゼンしたりとか!
   
内田: だから、競争社会の「競争」って意味をはき違えているんだと思う。例えば学校の運動会で1等2等3等ってやめよう、とかね。そんな馬鹿なことってないじゃない。足が遅い子がいたっていいし、早い子がいたっていいわけだし。競争が「他人を蹴落とす」ってことにいつの間にかなってるけど、本当は「個人の個性をもっと磨きあう」ってことだったはずでしょ?
   
南雲: かけっこは早いけど、そいつは頭が悪いかもしれないじゃん(笑)
   
内田: そういうことだよ。
   
長町: みんな違うんだよ、っていうことだよね。
   
南雲: でもたまに全部出来るいやなヤツっていたんだよな!
   
若杉: いるいるいる。
   
千代田: 性格悪くてもモテる男とかね。
   
南雲: いたいた! それが個性ってやつだよな。
   
内田: 一芸でいいんだよね。
   
   
   
   
   
第4章 スギダラの未来は
   
   
4-1 見えなかったものが見えてくる
   
   
南雲: スギダラっていうものを継続していくのか、いくとしたらどうするのか。
   
長町: どういう未来を描いているかだな。
   
南雲: 若杉さんとだってスギダラをこれからどうしようか、なんて話、一度もしたことないもん。あまりだいたい、話しないもんね。
   
長町: 倶楽部だからね。
   
内田: だいたいスギダラって、こうしていこう!っていうのがないでしょ?
   
南雲: 10年やってて今日が2回目の集まりだからな(笑)
   
千代田: 組織体制がどうのこうのなんて話はしたことないし。でもいつかは活動資金くらい稼げるようにしたいね、って話は出たことがありますよ。
   
若杉: みんなから杉材を恵んでもらって、自分の労働力でなんとかしてるだけだからな。
   
南雲: あと10年経ったら、俺たちそうとうな歳だと思うよ。
   
長町: まだ60ちょっとでしょ、全然OKでしょ。
   
南雲: ま、OKだけど、年齢というよりは立場が変わってるだろうし、社会も変わってるし。
   
内田: そのへんのところで、スギダラはこうしていきましょう、って目標を立ててきたわけでもなく、一人一人がこうだと思うことをやってきただけ、ってところが、スギダラのいいところじゃないかな、って私は思ってる。
   
長町: それこそ共有しあってるだけだからね。なんとなくスギダラケ倶楽部って存在があるだけで、みんなそれぞれに別々だからね。
   
若杉: そうそうそう。
   
内田: 別にへんな実態があるわけでもないし。
   
長町: 象徴なんだよ。
   
南雲: 今ここに本部の3人がいるけど、最近、支部の動きが3人以上に活発だったりするじゃない。
   
内田: すごいですよ。
   
南雲: そういうことも含めて、この本部の役割とスギダラって名前でくくったら、その総体をどうしていくか、ってこと。今がんばっている彼らがどうなっていくか、そういうことも含めて、どうなってたらいいと思う?
   
若杉: オレですか? あのね、それこそ今、いろんな地域で自主的にやり始めているじゃない? 吉野もそうだし、健ちゃん(日南市飫肥杉課 河野健一)も凄い事やるし、最近鹿沼の皆もたくましいし……。
   
南雲: すぎっち(秋田支部 菅原香織)も、北部九州も。
   
 
「吉野材を使った暮らしの道具デザインコンペ」と同時開催されたイベント「吉野貯木まちあるき」(関西支部/2012年12月)   「杉コレクション2009in日南」と同時開催された「日南飫肥杉大作戦」(飫肥支部/2009年11月)参照:月刊杉52号特集54号特集
 
秋田「杉恋」プロジェクト 秋田杉景観デザインコンペ&景観デザインセミナー。(秋田支部/2012年5月)参照:月刊杉76号特集80号特集   佐賀県白水の旧酒蔵で初めて杉プロダクトを集めて展示した「杉モノ・デザイン展」。(北部九州支部/2008年11月)参照:月刊杉37号特集41号特集
   
   
若杉: そうなんですよ、僕らが何も言わなくても何かしでかす、そしていろんな人とつながりながら活動が確実に広がっているじゃないですか。で、なんかオレ、次に思うのは、その人たちといろいろなテーマを共有化して、全国でばかばかしいことを一斉に仕掛けたらどうだろうか、って思ってて……。
   
南雲: あぁ(笑)やっぱり若杉さんって祭り男なんだね!
   
若杉: いや、それで、「アレ? これ日南でもやってるし、吉野でもやってるし、四国でもやってるし、鹿沼でもやってるし、どういうことなのよ!」みたいな(笑)。何を言わんとしてるかっていうと、お祭りがメインなんじゃなくて、全体を通じてボコボコボコって起こった時に、一つでは見えなかったことが見えてくるような気がするんですよ。全国で同時多発的に、何かが起こり始めると、さすがにいろんな人が気づき始めるんじゃないかと思うんですよ。「あ、ひょっとしたらこれってお祭りのような気もするけど、何かがあるんじゃないか?」って。
   
内田: 点が線になっていくような、ね。
   
若杉: そうそうそうそう。
   
南雲: 目がテンになるんじゃなくて?
   
千代田: あれ? どこに行っても祭りっていったらなんでスギダラなんだろうな、って(笑)
   
若杉: 企業の中でもいろんな面白い連中が仕掛け始めていくと、そういう広がりと理解と、見えなかったものが確実に見えるようになっていく……というようなことが起こるといいな、って思うんですよ。
   
内田: いいですね。
   
千代田: 日本全国スギダラ祭り。
   
南雲: やっぱり政治家っぽいんだね、若杉さんは。社会を動かしたい、っていうかさ。
   
若杉: なんか、モノが息づいてくる、モノが生き生きとしてくるには……。
   
南雲: 人間が生き生きとしないと、だろ?
   
若杉: そう、人間が。なんか気づきが必要。あ、おいしい!とか、あ、素敵!とか思うことが、南雲さんがこの前、「ほら、若ちゃんこれ喰って見ろよ」って、あの時「あぁ酸っぺえ!!」って。
   
南雲: イタドリ。
   
若杉: そう、それを喰った時のウマイ、って記憶があればウマイはずなんですよ。僕たちは喰ったことがないから、経験したことがないから、こんなもんが喰えるのか、まずいんじゃないのか、ってことになってるわけですよ。
   
内田: ね、ね、スギの日ってあるの?
   
若杉: ないんじゃないの?
   
内田: つくろうよ。
   
若杉: へ?
   
内田: スギの日をつくって、その日は全国でスギ祭りをやるんだよ。
   
若杉: なるほど!
   
長町: す・ぎ……語呂合わせが難しいね、これは。
   
内田: でもありそうじゃない?
   
南雲: 4月4日とか。スギの形に似てるんじゃない?
   
若杉: あー、両方合わせるとね。
   
南雲: 1月1日は無理だからなぁ。真っスギで1、1。
   
長町: 1は私も考えた。1月11日でもいいんじゃない?
   
南雲: あ、11月11日!
   
若杉: たしかにいっぱい生えてるね(笑)
   
南雲: それで11時……。
   
一同: 11時11分に……!
   
南雲: 叫べ! とか。
   
内田: スギー!って(笑)
   
若杉: 11月11日いいんじゃないの? 11月11日!
   
長町: 林立してる感じがあるよね。
   
内田: 今年の11月11日にやろうよ!
   
南雲: 曜日関係なく、決め打ちで。スギコレに近いな。
   
千代田: 「日本全国スギダラケ倶楽部、日本全国同時多発杉騒動仕掛けます」
   
内田: そうだよ、やろうよ! なんかやらなきゃ!
   
千代田: テレビ局とグルになって、宮崎、大分、奈良、東京、静岡とか、栃木、秋田、って放送でつないでなんかやりたいね。
   
南雲: 吉野は、徳島行って杉の一本乗りツアー(月刊杉83号/2012年10月 特集:徳島・木頭杉ツアー)をやった2週間後に吉野で杉の一本乗りやって、俺たちのものにするんだ、って。
   
内田: またやるんだよね。
   
南雲: 8月にやるんだよ。あのパワーってすごいと思うんだよ。
   
 
2012年8月、徳島・木頭杉ツアーにて杉の一本乗りを体験(写真左)。その後、吉野からの参加者である中井章太さん、石橋輝一さんらが吉野に戻ってから再度一本乗りに挑戦(写真右)。2013年8月31日に吉野で開催するイベント「ガンガンノリノリツアーin吉野」では自転車に乗って木材のまちを散策し、杉の一本乗り体験も行う。
   
   
若杉: なんか、そういう気がしてるんですよ。日南でこれやったから吉野ではやれない、じゃなくて、日南でもやればいいし、鹿沼でもやろうって言ってるんだよ。そもそも杉植えて、これは使えるぞって他でも植えて、じわじわ広まったようなもんじゃないですか。同じ杉だけど、使い方とか育て方とか絶対的に地域によって違うわけですよ。
   
南雲: 吉野って桶樽が大の得意じゃん。「一本乗りもいいけど、たらい船やろうよ、たらい船!」って言ったら、「いやーそれは気がつかなかった!」って。
   
若杉: 絶対たらい船だよね!
   
南雲: それで吉野川流して花見なんかしたらさー。
   
若杉: すっげえいいよね。
   
長町: たらい船、乗るの難しいよね! あれ前で漕ぐんだよね。
   
南雲: 佐渡に行ってみんなで練習すればいいんだよ。できるよ!
   
若杉: なんかさ、南雲さんの鈴木牧之の話もそうだけど、文脈が見えなくなってしまっている過去のできごとや、それがどういう風に見えていたのか、どんな良さがあるのか、って皆目わからなくなってきていること……読んだり感じたり言ったりしながらなんとなく紡いでいることが、全国で起こった時に、もうちょっと生き生きと出て来るような気がしてならないんですよね。
   
南雲: あれと同じだよな、「センス・オブ・ワンダー」。見ることは感じることの半分も重要じゃない。ようするに「感じることが大事」ってこと。見たり聞いたりってことはみんなするわけだけど、そこで感じることに勝ることはない、って。今月号の佐渡の話に崎谷さんが引用してた。(月刊杉90号/2013年6月:佐渡の話2/第2話 「The Sense of Wonder」」崎谷浩一郎
   
千代田: そう思う。
   
若杉: シンクロしてんだなぁ(しみじみ)。
   
南雲: だけど、見たり聞いたりしないと感じられないわけですよ。
   
若杉: そうだ。そうなんですよ!
   
南雲: そういう意味で若杉さんの今月の話はいい話だよ(月刊杉90号/2013年6月:スギダラな一笑/第59笑「始まりの地」若杉浩一)。すごく。
   
若杉: まさしく。南雲さんがワイワイワイワイ隣で話してる横で風景見てると……。
   
南雲: 「ここにさ! 消えた集落の跡があったんだよ!」なんてな。だけど若杉さん見てもいないわけじゃん(笑)
   
若杉: でも道すがらそういうものがぽこぽこ残ってるんですよ。あーなるほどわかるわかる、みたいな話になって。
   
南雲: 「あそこにはなんかあるんだよ、俺たちが感じなくちゃいけないものがあるんだよ」 って。
   
内田: 話を聞いてるだけじゃわかんないけど、そこに言ってみたらわかることっていっぱいあるはずなんだよね。そういうことですよね。
   
南雲: 昔なら、またぎの人が伝えたりしたんだろうけど……。
   
千代田: 又聞き?
   

(内田さんのみ笑)

   
南雲: またぎもいなくなったからね。
   
   
   
   
4-2 広げていく若杉 & しぼっていく南雲
   
   
長町: 一時期、集まって全国大会を武道館でやろうとか言ってたけど、分散だね!
   
千代田: 武道館じゃないよ、東京ドームだよ!
   
内田: 分散だね。
   
長町: それぞれの場所で、ってことでしょ?
   
若杉: 一方で、スギダラ倶楽部とティンバライズがいっしょになって、九州でスギダライズか、ティンバラケみたいなこともできる。あれはけっこうな規模になるんですよ(月刊杉86号/2013年2月 特集:ティンバライズ九州展)。
   
内田: いや、あれはすごいことだった。もっと報道されてよかったよね。私ももっと紹介してもよかった、と、後になって月刊杉の記事で思ったの。
   
若杉: あれ宮崎県知事が見に来たんですよ。あの勢い! 千代ちゃんが頑張ってくれて、九州の建築の大学の全部が「都市と木造」ってバッと出してくれて、各大学の先生がグワッとやってきて。
   
千代田: あれよくやったよ、8月に立ち上げて2ヶ月でやったから。
   
 
2011年11月に福岡市アイランドシティ中央公園 ぐりんぐりんにて開催された「ティンバライズ九州展」。九州の建築の大学研究室による提案展示、九州内のスギダラによる展示、シンポジウム、ワークショップなどティンバライズとスギダラの融合したイベントとなった。
   
   
若杉: あの集結の仕方見てると、東京ドームもまんざらじゃないな、って思うね。もう一つは、川上元美さんがずっと言ってるんだよ「もうスギダラ単体でやりなよ」って。
   
内田: そう思う! そろそろそういう時期じゃないかと思う。
   
若杉: スギダラ単体で全国からいろんな人集めてやったらどう?って。南雲さんがスギダラ始めた時に東京ドームで、ってずっと言ってたからさ。
   
南雲: (苦笑)
   
千代田: はぁぁ。それって大変だよ、その事務局なんて。
   
南雲: 若杉さんのエライところは、よく年取っても10年経っても同じこと言い続けてさ……。日本中でやろうなんて、よく言い続けるよねぇ。やっぱり性格なんだろうねぇ。
   
長町: じゃ、南雲さんはどう思ってるの?
   
南雲: 僕は、わりと創立の頃やりたかったことは、6割か7割は実現できたと思ってる。地方の人たちこそ頑張り、疲弊した山林や地域が元気になって頑張れるように杉がうまく使えないかな、ってこと。ま、追い風ってこともあったけど、スギダラ会員の増加と共に、俺たちが最初の頃に言ってたことは、けっこう伝わってきたんじゃないかな、って思ってて、あとは、それぞれの地域の人が頑張っていけば、もういつまでも僕たちが頑張らなくてもいいような気がしてる。って僕は思うのに、若杉さんは「いやぁ、一緒にやるんだぜぇ!!」ってさ(笑)これは若杉さんすげえ、って思うよ。
   
若杉: なんかね、スギダラで学んだことをもう一度企業とかにフィードバックしたいと思っているんですよ。
   
南雲: それが若杉さんのエネルギーなんだと思う。僕はそのエネルギーあんまりないんだよ。
   
一同: ないんだ(爆笑)
   
千代田: 他に誰か代わりにやってくれてもいい、って昔からずっと言ってましたもんね。
   
南雲: 代わりにやりたい人がいるかどうかわかんないけど、僕としては次にこうやりたい!ってことはあんまりなくて、まぁ、秋山郷じゃないけどさ、ああいうところでもうちょっとコツコツやっていきたいような感じがするんだよね。日本列島回ってさ、ハイこっち、次はあっち行って何かやりましょう! じゃなくて、一つのところにとどまって、そういう歌あったじゃん、川上元美さんの「スギ去らないで、トドマッって」*注 って。
   
  *注 川上元美さんの「スギ去らないで、トドマッって」・・・2007年10月、サッポロデザイナーズウィークで行われたトークセッションでの、川上先生の発言。 杉だけでなく、北海道は沢山の松がある、といった話をしながらのダジャレです。(笑)
トークセッションメンバー:川上元美、南雲勝志、若杉浩一
場所:内田洋行 北海道支社 U-cala
   
若杉: あぁ。
   
南雲:

もう少し、なんていうかな、実話っていうか。

   
若杉: そこの奥底にある真実を掘り起こしたい、手にしたい、ってことか。なるほどー。
   
長町: 南雲さんはコツコツ一つ一つ積み重なっていけばいいんじゃないの、ってことだよね。
   
南雲: うん、小さくてもね。若杉さんは大きなスケールでみんながウォーッてのが好きなんだよな。
   
長町: いいんじゃないの。ぜんぜん違うもの同士の組み合わせで。両輪でいいんですよ。
   
若杉: そういえば南雲さん、小鹿田焼き(おんたやき)行った時もぶつぶつ言ってたよね、「若ちゃん、こういうとこで茶碗でもつくりながら昼間っからちょっと酒なんてあおりながらやりたいよな」って。
   
内田: 南雲さん、まだちょっと隠居は早いよ。あと10年は頑張らないと。
   
南雲: 隠居ってわけじゃないけど、どんどん広げていくんじゃなくて、縮小していく……、しぼって行きたいんだよ。
   
内田: 今までは種まきだった、と。
   
南雲: 種まきっていうよりも、自分が楽しんだり、「よしこれだ!」って思うものを人にやれやれ、って言ってきたけど、じゃ、自分で少しやってみようか、と。人生の中で、もうそういう歳じゃん。若ちゃんだってあと5年すればわかるよ。
   
若杉: そうか。オレさ、(生まれ育った)天草に未練と執着がたくさんあるんだけど、まだその前にやらなくちゃいけないことがたくさんある、と思ってるからですよ。
   
南雲: あと5年、あと5年。
   
若杉: 南雲さん最近、書いてるじゃない。
   
南雲: 僕の生まれ故郷の話とか。
   
若杉: そうそう。それもそうだし、自分で絵描いてたじゃない、地元の。で、南雲さんがなんかブツブツ言ってたのが、最近急速にこんな風になってるのはなんでだろうな、って思ってて、この間、長野行って、鈴木牧之の本とか読んで、あぁ!って合点がいったんですよ。南雲勝志(カツシ)と鈴木牧之(ボクシ)は通じるものがある。全国区じゃないにしても極めて現代に通ずるメッセージと、インターナショナルな本質と真実をえぐり出している、すげえデザインだな、って思ったもの。今のデザインには名前があって、こっち(カツシとボクシ)には名前がない。今のデザイナーは名前が重要で経済を牽引しているっていう、ただそこにしか生きていないけれど、南雲さんはその対極にあるようなデザインを目指しているんだ! ってこの間、一緒に長野に行って思ったんですよ。
   
長町: 南雲さんはコツコツでいいんだよ。
   
内田: わかるよね。
   
若杉: だから僕はここに向けて情報を発信しようと思ってたけど(指を指して)、南雲さんはもうちょっとこっちで場を張ろうとしてて。
   
南雲: 僕は今でも上埼ツアーなんて心に残るし、スギダラの活動としてすごくシンボル的な活動だと今でも思ってる。若杉さんはちょっと違うしさ、千代ちゃんも派手系なんだよ。
   
千代田: ま、火の気のあるところに……なんていうか(笑)
   
内田: きな臭いところに惹かれちゃうんだな!
   
千代田: でも、それは心地よい匂いだから寄っていくんであって、臭い匂いのところに行ってるわけじゃないよ!
   
   
   
   
4-3 スギダラは相変わらず行き当たりばったりで
   
   
南雲: ところでこれでいいのかな。
   
長町: いいんじゃない? 途中でいろいろな話出たし。
   
千代田: また全国大会の時に関西中心のメンバーで座談会してもいいかもね。
   
南雲: でもスギダラ3兄弟の2代目みたいのはなくていいと思うな。
   
一同: いーよ、そんなの。
   
千代田: やりたいヤツがまた違うこと始めればいい。
   
長町: っていうか、区切りをつける必要もないよ。
   
内田: ないよ。ってかダラダラでしょ? やっぱり。
   
若杉: ダラダラ!
   
千代田: そもそも計画性なんてまるでない中でやってきたんだし。
   
内田: 何になろうとか、そういうことで始めたわけでもないし。一人一人がこうだろうと思うことをダラダラと出たとこ勝負でやっていく、ってことがスギダラのいいところだという気もする。
   
若杉: 来たものはたいてい断ってない。流されて流されて。
   
長町: 「屋台屋プロジェクト」もいいよね!屋台ってのはスギダラにとって重要な存在ですよね。
   
 
栃木県鹿沼市の木工所と6人のデザイナーによるデザインプロジェクト。屋台と木製品を伴い、「鹿沼ぶっつけ秋祭り」をはじめ、各地のイベントに参加。地域・企業・社会をデザインでつなぐ活動を目指す。 photo/SCENE
参照:月刊杉74号/2011年11月 特集「鹿沼の木工デザイン再構築プロジェクト」
鹿沼木工メーカー/栃木県集成材協業組合・星野工業株式会社・白石物産株式会社・有限会社栃木ダボ製作所・株式会社サンテック(スチール部材)
デザイナー/浅野泰弘・杉浦哲馬・寺田尚樹・深田新・藤森泰司・若杉浩一
   
   
南雲: そうだよな!
   
千代田: 町のアイコンとしてもいろんな可能性を持っていると思うんだ。
   
南雲: 屋台っていうのは、まだまだ姿の見えていない魅力を持ってるからね。
   
若杉: ほんとだよ。
   
内田: ことあるごとに登場もしてるじゃないですか。活躍してるし。スギダラの屋台骨かもしれない。
   
若杉: うまい!
   
南雲: 僕は、スギダラつくる前に淳志さんに会った話したじゃん、高千穂の。今年、淳志さんのところ行ったんだよね。彼はことあるごとに「スギダラ仙人」*注 の話だしてさ、あの時本当にうれしかったらしいよ。掛け軸の1500人の名前をお客さんに必ず見せてるんだって。だけど、僕らにしてみると、あの淳志さんの生き方がスギダラにすごい影響を与えてると思う。
   
*注 「スギダラ仙人」・・・スギダラが会員1000人に達したのを記念に、高千穂の飯干淳志さんを「スギダラ仙人」に認定した。 photo/南のスギダラ
月刊杉45号/2009年5月:「祝!スギダラ仙人」南雲勝志
月刊杉46号/2009年6月:お礼 「感激!と感動!そして感謝!」飯干淳志
   
   
若杉: そうだね。
   
南雲: 僕にとっては……、僕は淳志さんを目指しているのかも。
   
若杉: なるほどー。それもまた合点がいくような感じがしますね。
   
内田: 私、行ってないんですよ。
   
長町: 私も行きたい。
   
南雲: 行ってないのか! 行けばわかる。行かないとわからない。さっきの若杉さんの話じゃないけど、行って感じないとわからない。一生懸命やってんだよね。村の会社化みたいなこと。ものすごく苦労してやってんだよ……。
   
   
  ……以下、話はダラダラと二次会@「金波」に続くのであった。
   
   
 
   
   
   
   
   
   
  ● <なぐも・かつし> デザイナー
ナグモデザイン事務所代表。新潟県六日町生まれ。
家具や景観プロダクトを中心に活動。最近はひとやまちづくりを通したデザインに奮闘。
著書『デザイン図鑑+ナグモノガタリ』(ラトルズ)など。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部
facebook:https://www.facebook.com/katsushi.nagumo
エンジニアアーキテクト協会 会員
月刊杉web単行本『かみざき物語り』(共著):http://m-sugi.com/books/books_kamizaki.htm
月刊杉web単行本『杉スツール100選』:http://www.m-sugi.com/books/books_stool.htm
月刊杉web単行本『2007-2009』:http://www.m-sugi.com/books/books_nagumo2.htm
   
  ●<わかすぎ・こういち> インハウス・プロダクトデザイナー
株式会社内田洋行 所属。
2012年7月より、内田洋行の関連デザイン会社であるパワープレイス株式会社 シニアデザインマネージャー。
企業の枠やジャンルの枠にこだわらない活動を行う。
日本全国スギダラケ倶楽部 本部デザイン部長
月刊杉web単行本『スギダラ家奮闘記』:http://www.m-sugi.com/books/books_waka.htm
月刊杉web単行本『スギダラな一生』:http://www.m-sugi.com/books/books_waka2.htm
   
  ●<ちよだ・けんいち> インハウス・インテリアデザイナー
株式会社パワープレイス所属。 日本全国スギダラケ倶楽部 本部広報宣伝部長
月刊杉web単行本『スギダラな人々探訪』: http://www.m-sugi.com/books/books_chiyo.htm
月刊杉web単行本『スギダラな人々探訪2』: http://www.m-sugi.com/books/books_chiyo2.htm
月刊杉web単行本『スギダラな人々探訪3』: http://www.m-sugi.com/books/books_chiyo3.htm
   
  ●<うちだ・みえ> 編集者
インテリア雑誌の編集に携わり、03年フリーランスの編集者に。建築からインテリア、プロダクトまでさまざまな分野のデザイン、ものづくりに興味を持ち、編集・ライティングを手がけている。
月刊杉web単行本『杉の未来』:http://m-sugi.com/books/books_uchida.htm
   
  ●<ながまち・みわこ> ライター
1965年横浜生まれ。ムサ美の造形学部でインテリアデザインを専攻。
雑誌編集者を経て97年にライターとして独立。
建築、デザイン、 暮らしの垣根を越えて執筆活動を展開中。
特に日本の風土や暮らしが育んだモノやかたちに興味あり。
著書に 『鯨尺の法則』 『欲しかったモノ』 『天の虫 天の糸』(いずれもラトルズ刊)がある。
月刊杉web単行本『つれづれ杉話』:http://www.m-sugi.com/books/books_komachi.htm
月刊杉web単行本『新・つれづれ杉話』:http://www.m-sugi.com/books/books_komachi2.htm
   
 
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